NY為替見通し=FOMC声明と経済・物価見通し(SEP)に要注目か
本日のNY為替市場のドル円は、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明と経済・物価見通し(SEP:Summary of Economic Projections)を見極めることになる。
FOMC声明では、政策金利の据え置きが見込まれており、注目ポイントは、年内11月と12月の2回のFOMCでの追加利上げが示唆されるか否かとなる。文言としては、「In determining the extent of additional policy firming that may be appropriate to return inflation to 2 percent over time」の有無を見極めることになる。そして、ターミナルレート(利上げの最終到達点)の5.60%(※FF金利誘導目標5.50-75%)が堅持されているか否かにも要注目となる。
さらに、ドット・プロット(金利予測分布図)での「より高い水準でより長く(higher for longer)」がどこまで続いているのか、すなわち、ハト派が予想する来年初までなのか、あるいは、タカ派が予想する来年6月以降までなのか、を見極めることになる。
FOMCでタカ派的なスタンスが示された場合、ドル円は149円~150円方向に向かう可能性が高まることになるが、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
神田財務官は、本日、行き過ぎた為替変動に適切に対応する考えを示すと同時に、「引き続き高い緊張感を持って市場を注視する。米当局との意思疎通を通じて、過度な変動が好ましくないとの認識を共有している」と述べた。
そして、イエレン米財務長官は「日本が再び円買い介入に踏み切った場合に米国が理解を示すかどうかは状況次第だ」と述べている。
また、ニューヨーク連銀のエコノミストよるレポートで話題になった自然利子率に関する議論にも注目しておきたい。パウエルFRB議長は、ジャクソンホール講演で、自然利子率には不確実性がある、として判断材料としては否定的な見解を示した。
ニューヨーク連銀が推計している自然利子率は0.57%だが、FOMCの長期均衡FF金利2.50%からインフレ目標2.0%を引いた0.50%が自然利子率と見なされている。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、2022年10月31日の高値の148.85円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、日足一目均衡表・転換線の146.93円。
(山下)
FOMC声明では、政策金利の据え置きが見込まれており、注目ポイントは、年内11月と12月の2回のFOMCでの追加利上げが示唆されるか否かとなる。文言としては、「In determining the extent of additional policy firming that may be appropriate to return inflation to 2 percent over time」の有無を見極めることになる。そして、ターミナルレート(利上げの最終到達点)の5.60%(※FF金利誘導目標5.50-75%)が堅持されているか否かにも要注目となる。
さらに、ドット・プロット(金利予測分布図)での「より高い水準でより長く(higher for longer)」がどこまで続いているのか、すなわち、ハト派が予想する来年初までなのか、あるいは、タカ派が予想する来年6月以降までなのか、を見極めることになる。
FOMCでタカ派的なスタンスが示された場合、ドル円は149円~150円方向に向かう可能性が高まることになるが、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
神田財務官は、本日、行き過ぎた為替変動に適切に対応する考えを示すと同時に、「引き続き高い緊張感を持って市場を注視する。米当局との意思疎通を通じて、過度な変動が好ましくないとの認識を共有している」と述べた。
そして、イエレン米財務長官は「日本が再び円買い介入に踏み切った場合に米国が理解を示すかどうかは状況次第だ」と述べている。
また、ニューヨーク連銀のエコノミストよるレポートで話題になった自然利子率に関する議論にも注目しておきたい。パウエルFRB議長は、ジャクソンホール講演で、自然利子率には不確実性がある、として判断材料としては否定的な見解を示した。
ニューヨーク連銀が推計している自然利子率は0.57%だが、FOMCの長期均衡FF金利2.50%からインフレ目標2.0%を引いた0.50%が自然利子率と見なされている。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、2022年10月31日の高値の148.85円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、日足一目均衡表・転換線の146.93円。
(山下)