ニューヨーク外国為替市場概況・10日 ドル円、5日続伸

 10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は5日続伸。終値は151.52円と前営業日NY終値(151.35円)と比べて17銭程度のドル高水準となった。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けて、米金融引き締めの長期化観測が改めて意識されるなか、この日も日米金融政策の方向性の違いを手掛かりにした買いの流れが続いた。年初来の高値圏で推移している影響から政府・日銀による介入警戒感もあり、週末を控えた持ち高調整売りなども入ったが、下値の堅さを確認すると徐々に円売り・ドル買いが優勢に。米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回り、米10年債利回りが低下幅を縮小したことなども支えに一時151.60円まで本日高値を更新した。
 なお、取引時間の終盤には米格付け会社ムーディーズが米国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと伝わった。

 ユーロドルは反発。終値は1.0686ドルと前営業日NY終値(1.0668ドル)と比べて0.0018ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間は独長期金利の上昇を受けた買いが進み、23時前には一時1.0693ドルまで本日高値を更新。その後は米長期金利の低下幅縮小などで1.0660ドル台まで伸び悩む場面もあったが、引けにかけては米国株高を背景にしたリスクオンの買いが入り、再び下値を切り上げた。もっとも、この日は総じて値動きが鈍く、1.06ドル台後半でのレンジ内推移に終始した。

 ユーロ円は反発。終値は161.93円と前営業日NY終値(161.46円)と比べて47銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の上昇や米株高などを手掛かりにした円売り・ユーロ買いが進み、2008年8月以来の高値となる161.95円まで値を上げた。

本日の参考レンジ
ドル円:151.22円 - 151.60円
ユーロドル:1.0656ドル - 1.0693ドル
ユーロ円:161.36円 - 161.95円

(岩間)
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