13日香港株=反落して始まるか、米利下げ開始時期の後ずれを懸念

 13日の香港市場は反落して始まるか。前日のハンセン指数は心理的節目の17000ポイントを上抜け、終値ベースで昨年11月28日以来およそ3カ月半ぶりの高値を付けただけに、利益確定売りが出やすい状況だ。注目された2月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)が利下げの開始時期を遅らせるリスクが意識されると予想する。12日のNY債券市場で、長期金利の指標となる米10年物国債利回りは前日比0.05%高い4.15%で終えた。

 もっとも、売り一巡後は下げ渋る展開があり得る。香港市場の相場底入れを見込んだ海外の資金が流入するとの見方が続きそうだ。また、決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色が引き続き活発だろう。きょうは香港空運のキャセイ・パシフィック(00293)、スポーツシューズOEM(相手先ブランドによる生産)の裕元工業(00551)が2023年12月本決算を発表する。

 12日のNY株式相場の上昇も投資家心理の支えとなりそうだ。ダウ平均が続伸し、ハイテク株中心のナスダック総合は3日ぶりに反発した。エヌビディアやマイクロソフト、メタ・プラットフォームズなどの人口知能(AI)関連株を中心に買い戻しが優勢となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のアリババ集団(09988)とテンセント(00700)、医薬品受託開発の薬明生物技術(02269)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)、中国大手銀行の中国建設銀行(00939)が香港終値を下回った半面、電気自動車の理想汽車(02015)、英金融大手のHSBC(00005)が上回って終えた。
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