NY為替見通し=ドルのファンダメンタルズより意識した動きに移行すると想定

 日銀金融政策決定会合後の円売り一巡後に、欧州政局不安によるリスク回避のクロス円急落もあって、ドル円は「いって来い」の動きを経て、157円付近で上下している。日銀や欧州政局の影響を受けた上下をこなし、NYタイムは次第にドルのファンダメンタルズをより意識した動きに移行することを想定しておきたい。

 今週は米経済指標の強弱に振らされる場面が目立ったため、序盤発表の5月米輸入物価指数(予想:前月比+0.1%、前回4月:+0.5%)を見定めつつ、23時からの6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:72.0、前回5月:69.1)の結果を注視することになる。

 ヘッドラインの数値だけでなく、内訳のインフレ期待がインフレ率の再上昇を示唆した場合は利下げ観測が後退し、利上げ観測が台頭する可能性さえ高まりかねないと考えられる。インフレ期待の状況を受けたメスター米クリーブランド連銀総裁(2024年の米連邦公開市場委員会・FOMC金融政策投票権あり)ほか、連邦準備理事会(FRB)高官による米金融政策に関する見解にも注目したい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、本日14日ロンドン序盤の戻り157.71円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、日足一目均衡表・基準線155.93円。


(関口)
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