ニューヨーク外国為替市場概況・14日 ドル円、続伸

 14日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は157.40円と前営業日NY終値(157.03円)と比べて37銭程度のドル高水準だった。ただ、NY市場に限れば157円台前半でのもみ合いに終始した。6月米ミシガン大学消費者態度指数速報値は予想を下回ったものの、同時に発表された消費者の期待インフレ率が予想を上回ったため、相場の反応は限られた。
 なお、日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利の据え置きと国債購入の減額方針を決定したものの、具体的な減額計画の策定は次回7月に持ち越した。これを受けて東京市場では円売りが優勢となり、一時158.26円と4月29日以来の高値を付ける場面があった。
 もっとも、植田和男日銀総裁が定例記者会見で「国債買い入れ減額は相応の規模になる」「データ次第では7月に利上げの可能性がある」との見解を示すと一転円買い・ドル売りが優勢に。欧州市場序盤には一時156.89円付近まで下押しした。

 ユーロドルは続落。終値は1.0703ドルと前営業日NY終値(1.0737ドル)と比べて0.0034ドル程度のユーロ安水準だった。フランスを中心にユーロ圏の政治混乱が懸念される中、この日もユーロ売りが続いた。ユーロ圏の主要株式相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いも出ると、23時前に一時1.0668ドルと5月1日以来の安値を更新した。ただ、NY市場に入るとショートカバーが優勢となり、1.0708ドル付近まで下げ渋った。

 ユーロ円は小幅続落。終値は168.43円と前営業日NY終値(168.61円)と比べて18銭程度のユーロ安水準。欧州の政局不安などを背景に全般ユーロ売りが優勢になると、日本時間夕刻に一時167.53円と5月16日以来の安値を付けた。ただ、NY市場に入ると徐々に買い戻しが進み、168.57円付近まで下げ幅を縮めた。

本日の参考レンジ
ドル円:156.86円 - 158.26円
ユーロドル:1.0668ドル - 1.0745ドル
ユーロ円:167.53円 - 169.80円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。