ロンドン為替見通し=英国休場の中、主体性を欠く動きか

 本日のロンドン市場では、英国が休場(サマーバンクホリデー)で市場参加者が普段より少ない中、米長期金利をながめて方向感を模索する展開が見込まれる。

 前週23日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受け、FRBによる9月利下げ転換が改めて意識された。米長期金利の低下とともに全般的にドルが売られた流れを引きついで本日の東京市場はスタートしている。金利先物市場で米9月利下げをほぼ織り込む中、欧州勢がドル売りで参入するか注目したい。本日の東京市場で付けたユーロドルの高値1.1202ドルを突破すると、昨年7月高値1.1276ドルに向けて上値を試す可能性がある。

 経済イベントは、主だった要人発言は予定されてないが、そうした中で発表される8月独Ifo企業景況感指数には念のため注意したい。市場予想は前回の87.0を下回る86.0となっている。前回は予想を下回る結果となったが、直後の市場の反応は限定的であった。最近は同指標でユーロが動意づくことは少なくなったものの、ユーロドルは東京市場で1.1202ドルと約1年ぶり高値を付けており、弱めの予想をも下回るようだと利益確定売りを誘うことも考えられる。


想定レンジ上限
ユーロドル:1.1276ドル(2023/7/18高値)

想定レンジ下限
ユーロドル:1.1098ドル(8/22安値)

(川畑)
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