28日香港株=軟調な展開か、利益確定売りが重荷

 28日の香港市場は軟調な展開か。前日のハンセン指数は終値ベースで7月15日以来の高値を連日で更新したとあって、いったん利益を確定する売りが出やすい。米長期金利の上昇も地合いを悪化させるだろう。米国と中国の重要経済指標の発表を週後半に控え、結果を見極めたい投資家は積極的な売買を手控えそうだ。

 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は先週のジャクソンホール会議で利下げに踏み切ることを示唆したが、時期や利下げ幅には言及しなかった。FRBが注視するインフレ指標として、30日発表の7月個人消費支出 (PCE)価格指数が注目の材料となる。一方、中国国家統計局が8月の製造業購買担当景気指数(PMI)を発表する。

 もっとも、前日の米株高を受けた買いが相場を下支えする展開があり得る。27日のNY株式相場はダウ平均が小幅に3日続伸し、連日で終値の過去最高値を更新した。前日に2.25%下落したエヌビディアが1.46%高と反発し、半導体株やハイテク株の上昇をけん引した。ハイテク株主体のナスダック総合は反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)、中国ネット通販大手のアリババ集団(09988)、中国4大商業銀行の中国建設銀行(00939)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)、スポーツ用品の安踏体育用品(02020)が上回って引けた。

 決算や自社株買いなどの個別材料が出た銘柄を物色する動きが引き続き活発と予想する。きょうはBYD(01211)とBYDエレクトロニック(00285)、CNOOC(00883)、理想汽車(02015)、中国蒙牛乳業(02319)、美団(03690)が2024年6月中間決算を発表する。
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