欧州マーケットダイジェスト・9日 株高・金利低下・円買い戻し

(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.81円(9日15時時点比▲0.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.71円(▲0.47円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1043ドル(▲0.0026ドル)
FTSE100種総合株価指数:8270.84(前営業日比△89.37)
ドイツ株式指数(DAX):18443.56(△141.66)
10年物英国債利回り:3.856%(▲0.030%)
10年物独国債利回り:2.168%(▲0.004%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが時間外取引で3.76%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。欧州株相場やナイト・セッションの日経平均先物が上昇したことも相場の支援材料となり、20時30分過ぎに一時143.80円と日通し高値を付けた。
 ただ、前週末の8月米雇用統計発表直後に付けた144.01円がレジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。米10年債利回りが3.68%台まで低下したことも相場の重しとなり、一時142.66円付近まで下押しした。日経平均先物が下げに転じたことも嫌気された。
 もっとも、米10年債利回りの低下が一服し、日経平均先物が再び上昇に転じるとドル円も下げ止まった。

・ユーロドルは売り先行後、もみ合い。米長期金利の上昇をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行。前週末の安値1.1066ドルを下抜けると一時1.1034ドルまで値を下げた。ただ、米長期金利が低下に転じると下げ渋った。2時過ぎには1.1054ドル付近まで下値を切り上げた。
 もっとも、NY市場では今週発表される8月米消費者物価指数(CPI)や米卸売物価指数(PPI)などインフレ動向を示す指標待ちの状態となり、大きな方向感は出なかった。

・ユーロ円は上値が重かった。19時過ぎに一時158.73円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値を切り下げた。23時30分過ぎには157.48円付近まで値を下げ、アジア時間に付けた日通し安値157.41円に迫った。ドル円につれた動きとなった。

・ロンドン株式相場は7日ぶりに反発。前週末までに6日続落したあとだけに、自律反発狙いの買いが入った。本日の米国株相場が上昇したことも相場を下支えした。レレックスやロールス・ロイス・ホールディングスなど資本財サービス株が買われたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は5日ぶりに反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに押し目買いなどが優勢となった。本日の米国株相場が上昇したことも相場の追い風。個別ではザルトリウス(6.23%高)やシーメンス・エナジー(3.19%高)、キアゲン(2.50%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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