ロンドン為替見通し=英12月雇用統計と1月独ZEW景況感指数に要注目か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、1月独ZEW景況感指数やユーロ圏ZEW景況感指数を見極めつつ、当面の欧米貿易戦争を回避できた債券・株式市場の動向に注目する展開が予想される。

 しかし、トランプ米大統領が「メキシコとカナダに25%の関税を課すことを検討中」と発言していることで、欧州や英国に対するトランプ関税に関するヘッドラインには警戒しておきたい。

 1月の独ZEW景況感指数の予想は15.3で、12月の15.7からの悪化が見込まれているが、予想外に悪化していた場合は、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げ観測が高まることで、ユーロの上値を抑える要因となる。

 ポンドドルは、12月英雇用統計(失業率/失業保険申請件数推移)や9-11月英失業率(ILO方式、予想:4.4%)を見極めつつ、当面の英米貿易戦争を回避できた債券・株式市場の動向に注目する展開が予想される。
 英国の雇用情勢が悪化していた場合、イングランド銀行(BOE)の追加利下げ観測が高まることで、ポンドの上値を抑える要因となる。

 また、第2次トランプ米政権では、英国や欧州に対する北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対する防衛費を国内総生産(GDP)比5%相当とすべきと要請しており、ユーロやポンドへの売り圧力は残されている。
 さらに、第2次トランプ米政権によるウクライナ戦争への対応、ウクライナへの軍事支援継続か打ち切りか、などに関連するヘッドラインには警戒しておきたい。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0520ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ユーロ円:163.81円(1/8高値)
・ポンドドル:1.2415ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ポンド円:193.20円(日足一目均衡表・雲の下限)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0306ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:160.32円(1/20安値)
・ポンドドル:1.2234ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ポンド円:189.89円(1/20安値)



(山下)
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