欧州マーケットダイジェスト・21日 株安・金利低下・円高

(21日終値:22日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.21円(21日15時時点比▲1.15円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.12円(▲1.65円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0463ドル(▲0.0030ドル)
FTSE100種総合株価指数:8659.37(前営業日比▲3.60)
ドイツ株式指数(DAX):22287.56(▲27.09)
10年物英国債利回り:4.571%(▲0.036%)
10年物独国債利回り:2.470%(▲0.064%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
1月英小売売上高(自動車燃料含む)
(前月比)   1.7%     ▲0.6%・改
(前年比)   1.0%      2.8%・改
1月英小売売上高(自動車燃料除く)
(前月比)   2.1%     ▲0.9%・改
(前年比)   1.2%      2.1%・改
2月仏企業景況感指数
         96        95
2月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
        45.5       45.0
2月仏サービス部門PMI速報値
        44.5       48.2
2月独製造業PMI速報値
        46.1       45.0
2月独サービス部門PMI速報値
        52.2       51.5
2月ユーロ圏製造業PMI速報値
        47.3       46.6
2月ユーロ圏サービス部門PMI速報値
        50.7       51.3
2月英製造業PMI速報値
        46.4       48.3
2月英サービス部門PMI速報値
        51.1       50.8

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円はさえない。欧州勢参入後もしばらくは150円台前半でのもみ合いが続いていたが、NY市場に入ると一転下落した。2月米購買担当者景気指数(PMI)速報値は製造業が51.6と予想の51.5を若干上回った一方、サービス部門が49.7と予想の53.0を大幅に下回り、好不況の分岐点とされる50を割り込んだ。また、2月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値は64.7と予想の67.8を下回り、1月米中古住宅販売件数は年率換算で408万件と予想の413万件より弱い結果となった。米指標の悪化を受けて米長期金利が低下すると全般ドル売りが進んだ。
 また、米株式市場でダウ平均が一時640ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比520円安の3万8270円まで下げるとリスク・オフの円買いも活発化。3時過ぎに一時148.98円と昨年12月3日以来約2カ月半ぶりの安値を更新した。

・ユーロドルは頭が重かった。一目均衡表雲の上限が位置する1.0502ドルや90日移動平均線が位置する1.0501ドルが引き続きレジスタンスとして意識されたほか、米関税政策への警戒感やウクライナ情勢の不透明感は根強く、ユーロ売り・ドル買いが出やすかった。
 NY市場に入り、低調な米経済指標を受けてユーロ買い・ドル売りが強まると一時1.0493ドル付近まで値を戻す場面もあったが上値は限定的だった。欧米株価の下落を背景にリスク・オフのドル買いが優勢になると、一時1.0449ドルと日通し安値を更新した。

・ユーロ円は軟調。ドル円と同様に、しばらくは157.50円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、NY市場に入ると欧米株価や日経平均先物の下落を背景にリスク回避の円買いが優勢となった。アジア時間の安値156.84円や前日の安値156.32円を下抜けて一時155.90円と10日以来の安値を更新した。

・ロンドン株式相場は小幅ながら3日続落。英中銀(BOE)が利下げに動きにくくなるとの見方から売りが出た半面、この日発表の1月英小売売上高が予想を上回ったことなどが相場を下支えしたため、下げ幅は小さかった。BPやシェルなどエネルギー株が売られた一方、HSBCやバークレイズなど金融株が買われた。

・フランクフルト株式相場は3日続落。日本や中国株の上昇を受けて買いが入ったものの、上値は重かった。米国株相場が下落すると独株にも売りが波及し、終盤失速した。個別ではシーメンス・エナジー(3.17%安)やエアバス(3.17%安)、ザルトリウス(2.81%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
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