株式明日の戦略-半導体株の急落でセンチメントが悪化 あすの動きが重要に
16日の日経平均は3日ぶり大幅反落。終値は347円安の33920円。米国株安を受けて下落スタート。寄り付きは2桁の下落でプラス圏に浮上する場面もあったが、買いは続かず早々に下げ幅を3桁に広げた。人工知能向け半導体「H20」が米国政府による輸出規制の対象になったと伝わったエヌビディアが米国の時間外で大幅安となっており、アドバンテスト<6857.T>など半導体株が売りに押された。
序盤では半導体株以外には買われるものが多かったが、前引けにかけては値下がりに転じる銘柄が増加。指数は後場に入ると節目の34000円を割り込んだ。オランダの半導体装置大手ASMLの決算を確認した14時辺りでは下げ幅を拡大。受注が市場予想を下回ったことで半導体株に対する売り圧力が一段と強まり、全体にもネガティブな影響が波及した。600円超下げて33600円台に入ったところで売りは一巡し、終盤にかけては値を戻したものの、34000円を下回って取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆8300億円。業種別では空運、建設、水産・農林などが上昇した一方、海運、非鉄金属、銀行などが下落した。自己株取得を発表したエムビーエス<1401.T>が急伸。半面、序盤では強く買われる場面もあった川崎重工業<7012.T>がマイナス転換から後場に入って下げ幅を拡大。3%を超える下落となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり643/値下がり941。しまむらや良品計画など、小売の一角が大幅上昇。清水建設、大成建設、鹿島、大林組のゼネコン大手4社に強い動きが見られた。三井不動産や三菱地所など不動産株が全般堅調。エーザイがリリースを材料に3%超上昇した。
半面、ディスコが8.0%安、アドバンテストが6.5%安、ソシオネクストが6.1%安と半導体株の多くが大幅安。14時までは強かったレーザーテックもASMLの決算を受けてマイナス圏に沈んだ。三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行がそろって大きめの下落。所属VTuberの卒業が失望材料となったカバーが10.1%安と急落した。
日経平均は大幅安。半導体株が下げを主導し、後場はASMLの決算を嫌気して一段安となった。本日の米国ではエヌビディアの下落が予想されるだけに、ASMLの決算で半導体株が下げること自体は仕方ない。ただ、既に半導体株への期待値が大きく低下している中で、派手に売り込まれた銘柄が多くあったことはネガティブ。あすのTSMCやディスコの決算も警戒材料として強く意識される。
本日の米国ではパウエルFRB議長が講演で発言する予定。マーケットの不安心理を和らげるようなメッセージが出てくるかどうかが注目される。また、赤沢経済財政・再生相がベッセント米財務長官らと日本時間17日に交渉を行う予定で、あすの東京市場はニュースのヘッドラインに振り回される可能性がある。エヌビディアが下げるであろうことは織り込みも進んでいるだけに、日米交渉で何らかの進展があれば、一気にリスクオンに傾く展開も期待できる。一方、半導体株が買いづらくなった中、パウエルFRB議長のリップサービスがなく、日米交渉にも進展がなかった場合には、日経平均は再び下を試しにいく展開も想定される。あすの動きが短期的な日本株の方向性に大きな影響を与える可能性がある。
序盤では半導体株以外には買われるものが多かったが、前引けにかけては値下がりに転じる銘柄が増加。指数は後場に入ると節目の34000円を割り込んだ。オランダの半導体装置大手ASMLの決算を確認した14時辺りでは下げ幅を拡大。受注が市場予想を下回ったことで半導体株に対する売り圧力が一段と強まり、全体にもネガティブな影響が波及した。600円超下げて33600円台に入ったところで売りは一巡し、終盤にかけては値を戻したものの、34000円を下回って取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆8300億円。業種別では空運、建設、水産・農林などが上昇した一方、海運、非鉄金属、銀行などが下落した。自己株取得を発表したエムビーエス<1401.T>が急伸。半面、序盤では強く買われる場面もあった川崎重工業<7012.T>がマイナス転換から後場に入って下げ幅を拡大。3%を超える下落となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり643/値下がり941。しまむらや良品計画など、小売の一角が大幅上昇。清水建設、大成建設、鹿島、大林組のゼネコン大手4社に強い動きが見られた。三井不動産や三菱地所など不動産株が全般堅調。エーザイがリリースを材料に3%超上昇した。
半面、ディスコが8.0%安、アドバンテストが6.5%安、ソシオネクストが6.1%安と半導体株の多くが大幅安。14時までは強かったレーザーテックもASMLの決算を受けてマイナス圏に沈んだ。三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行がそろって大きめの下落。所属VTuberの卒業が失望材料となったカバーが10.1%安と急落した。
日経平均は大幅安。半導体株が下げを主導し、後場はASMLの決算を嫌気して一段安となった。本日の米国ではエヌビディアの下落が予想されるだけに、ASMLの決算で半導体株が下げること自体は仕方ない。ただ、既に半導体株への期待値が大きく低下している中で、派手に売り込まれた銘柄が多くあったことはネガティブ。あすのTSMCやディスコの決算も警戒材料として強く意識される。
本日の米国ではパウエルFRB議長が講演で発言する予定。マーケットの不安心理を和らげるようなメッセージが出てくるかどうかが注目される。また、赤沢経済財政・再生相がベッセント米財務長官らと日本時間17日に交渉を行う予定で、あすの東京市場はニュースのヘッドラインに振り回される可能性がある。エヌビディアが下げるであろうことは織り込みも進んでいるだけに、日米交渉で何らかの進展があれば、一気にリスクオンに傾く展開も期待できる。一方、半導体株が買いづらくなった中、パウエルFRB議長のリップサービスがなく、日米交渉にも進展がなかった場合には、日経平均は再び下を試しにいく展開も想定される。あすの動きが短期的な日本株の方向性に大きな影響を与える可能性がある。