22日香港株=買い先行か、米株高を好感 上値の重い展開も

 22日の香港市場は反発スタートか。米株高の流れを引き継ぎ、買いが先行しそうだ。前日のNY市場でダウ平均は続伸し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は1カ月半ぶり高値をつけた。市場予想を上回る米主要企業の決算発表が多かったことに加え、米長期金利の低下を受けて、ハイテク株を中心に買いが入った。香港市場でもネット・IT株に買いが波及する可能性がある。

 前日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(00700)やアリババ集団(09988)、欧州金融大手のHSBC(00005)、アジア生保のAIAグループ(01299)などの主力株が香港終値を上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約110ポイント上回って寄り付くことになる。

 ただ、週末を前に上値の重い展開になると予想する。中国で新型コロナウイルスの感染が収束せず、厳しい行動制限の再導入が警戒されているほか、建設が止まった物件の購入者が住宅ローン返済を拒否する動きが拡大しており、事態のさらなる深刻化が懸念されている。

 一方、欧州中央銀行(ECB)は21日の理事会で策金利を0.5%引き上げると決めた。利上げは11年ぶりで、上げ幅が一部で予想された0.25%を上回る大きさとなった。前日の欧州株は高安まちまちで、株式市場の反応は限られたが、米欧の主要中銀がインフレ抑制のために利上げで足並みを揃えるなか、世界景気の後退リスクへの警戒感も上値を抑える可能性がある。
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