ニューヨーク外国為替市場概況・3日 ドル円、続伸

 3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は133.86円と前営業日NY終値(133.17円)と比べて69銭程度のドル高水準だった。7月米ISM非製造業指数が56.7と予想の53.5を上回ったことをきっかけに円売り・ドル買いが先行。6月米製造業新規受注が前月比2.0%増と予想の1.1%増を上回ったことも相場の支援材料となり、アジア時間の高値133.90円を上抜けて一時134.55円まで上値を伸ばした。
 ただ、そのあとは米10年債利回りが低下に転じたことなどが相場の重しとなり、133.76円付近まで上値を切り下げた。一目均衡表基準線134.90円や転換線134.19円がレジスタンスとして意識された面もあった。
 なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「市場の米連邦準備理事会(FRB)が来年には利下げを始めるとの観測は先を急ぎ過ぎている」「高インフレとの闘いはまだ終わっていない」と述べたほか、ブラード米セントルイス連銀総裁は「年内にFF金利誘導目標を3.75-4.00%まで引き上げる必要性がある」と改めて指摘。また、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は「来年の利下げの可能性は低いシナリオだろう」などと語った。

 ユーロドルは横ばい。終値は1.0166ドルと前営業日NY終値(1.0166ドル)と同じ水準だった。欧州時間発表の6月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことで一時1.0210ドルと日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると上値が重くなった。前日に続き本日もFRB高官らが相次いでインフレへの懸念を表明。米長期金利が上昇しユーロ売り・ドル買いを誘った。良好な米経済指標を理由に全般ドル買いが活発化すると、24時過ぎに一時1.0123ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、そのあとは米長期金利が低下に転じたことで買い戻しがじわりと強まった。4時30分過ぎには1.0174ドル付近まで持ち直す場面があった。

 ユーロ円は続伸。終値は136.08円と前営業日NY終値(135.39円)と比べて69銭程度のユーロ高水準。ペロシ米下院議長が台湾を離れたことで、米中関係悪化への懸念が薄れると株高と円安が進んだ。23時30分前に一時136.42円と本日高値を付けた。その後の下押しも135.87円付近にとどまった。
 ただ、中国は「4-7日に軍事演習を実施する」と表明しており、米中関係の懸念が払拭されたわけではない。両国の動向を慎重に見極めたいという市場関係者は多いようだ。

本日の参考レンジ
ドル円:132.29円 - 134.55円
ユーロドル:1.0123ドル - 1.0210ドル
ユーロ円:134.84円 - 136.42円

(中村)
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