ニューヨーク外国為替市場概況・4日 ドル円、3日ぶり反落

 4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。終値は132.89円と前営業日NY終値(133.86円)と比べて97銭程度のドル安水準だった。「中国軍が台湾東部沖に発射した複数のミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に落ちた」と伝わると、リスク・オフの円買い・ドル売りが先行。米長期金利の低下に伴うドル売りも出て、5時前に一時132.77円と日通し安値を更新した。テクニカル的なポイントとして意識されていた一目均衡表雲の上限133.71円を下回ったこともドル円の戻りを鈍くした。
 なお、岸信夫防衛相は4日夜、中国軍が発射した弾道ミサイル5発が日本のEEZ内に落下したことを受けて、臨時記者会見を開き「我が国の安全保障、国民の安全に関わる重大な問題。強く非難する」と表明した。

 ユーロドルは上昇。終値は1.0246ドルと前営業日NY終値(1.0166ドル)と比べて0.0080ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、4時30分前に一時1.0254ドルと日通し高値を更新した。世界的に感染が拡大しているサル痘を巡り、米政府が公衆衛生上の緊急事態を宣言したこともドル売りを誘った。

 ユーロ円は小幅ながら3日続伸。終値は136.16円と前営業日NY終値(136.08円)と比べて8銭程度のユーロ高水準。台湾情勢の緊迫懸念が依然として強い中、リスク・オフの円買い・ユーロ売りが先行し、21時30分過ぎに135.66円付近まで下げたが、そのあとはドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:132.77円 - 134.42円
ユーロドル:1.0155ドル - 1.0254ドル
ユーロ円:135.65円 - 136.92円

(中村)
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