NY株見通し-今週は小売り関連の決算発表と経済指標に注目

 今週のNY市場は小売り関連の決算発表と経済指標が焦点か。先週は米7月消費者物価指数(CPI)などのインフレ指標が軒並み市場予想を下回る伸びとなったことで、インフレのピークアウト期待が高まった。CMEのフェド・ウォッチが示す9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ確率は前週末の68%から45%に低下し、0.50%の利上げ確率は32%から55%に上昇した。前週末の雇用統計で予想を上回る強い結果となったことで景気後退(リセッション)懸念が和らぐ中、大幅利上げ見通しも後退したことで主要3指数がそろって大幅に上昇した。S&P500は6月17日に付けた年初来安値から17.7%高となり、1月4日の史上最高値からの下落率は10.8%に縮小した。今週は景気動向を巡り、小売り関連の決算発表と経済指標が焦点となりそうだ。決算発表はホーム・デポ、ウォルマート、ロウズ、ターゲット、TJX、ロス・ストアーズなど小売り株の決算発表が集中する。経済指標は7月小売売上高が発表され、市場予想は前月比+0.1%と前月の+1.0%から鈍化が見込まれており、自動車を除く小売売上高は前月分の+1.0%から横ばいが予想されている。小売り株以外の決算発表はアジレント・テクノロジー、アナログ・デバイセズ、シスコ・システムズ、アプライド・マテリアルズ、ディアなど。経済指標では8月NY連銀製造業業況指数、7月住宅着工件数、新規失業保険申請件数、7月中古住宅販売件数などが発表される。

 今晩の米経済指標・イベントは8月NY連銀製造業業況指数、8月NAHB住宅市場指数など。企業決算は寄り前にデンツプライ・シロナなどが発表予定。(執筆:8月15日、14:00)
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