NY為替見通し=ジャクソンホール控え大きな動きは期待薄、8月PMIには要警戒

 本日のNY時間は、26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控え、大きなトレンドを作りにくいと思われる。市場ではタカ派まではいかないまでも、前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見のようなハト派的な内容にはならないとの予想が高いことで、ドル円が大きく値崩れするのは難しい。また、欧州のガス価格急騰により、今冬からの欧州のエネルギー危機がより深刻になる確率が高く、欧州経済への懸念からユーロやポンドに対してドルが堅調なことも、下値を抑える要因になりそうだ。

 本日発表される経済指標では、8月の製造業・サービス業等の購買担当者景気指数(PMI)速報値が注目される。7月は製造業が市場予想を小幅に上回ったが、サービス業が47.0と予想の52.6を大きく下回った。結果を受けて、米10年債利回りが低下幅を広げ、ドル円も136円半ばから135円半ばへ大幅に売り込まれた。本日も、米金利が指標発表後に反応が大きくなった場合は、同様の値動きには要警戒となりそうだが、上述のようにジャクソンホール会議を前に大きなリスクを取るのも難しいことで、先月ほどは反応が鈍くなるか。

 なお、PMI後にも8月米リッチモンド連銀製造業景気指数の発表や2年債の入札が予定されていることで、米金利が神経質な動きを見せる可能性が高いことで、注意をしておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、本日高値137.71円が最初の抑え、上抜け場合は7月22日高値137.96円や節目の138.00円を意識するか。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値は、昨日安値136.70円が最初の支え、その下は日足一目均衡表・雲の上限136.41円。

(松井)
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