株式明日の戦略-9月は大幅安スタート、200日線までで売りは止まるか

 9月に入り1日の日経平均は大幅続落。終値は430円安の27661円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり195/値下がり1606。トヨタと車用の鋼材値上げで合意に至ったと伝わった日本製鉄が上昇。日本製鉄系の中山製鋼所にも買いが入った。小型の電池関連が賑わっており、田中化研や日本電解が急伸。上方修正と増配を発表した菱洋エレクトロが年初来高値を更新した。

 一方、レーザーテック、東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREEN、ディスコなど半導体株が軒並み大幅安。川崎汽船など海運大手3社も下げが大きく、グロース・バリュー問わず投資家人気の高い銘柄が値を崩した。INPEX、出光興産、三菱商事などが原油安を嫌気して軟調。ドル円が24年ぶりの円安水準となり、自動車株はこれを支えに買われるものもあったが、トヨタは日本製鉄との鋼材値上げ合意で採算が悪化するとの懸念から、2%を超える下落となった。直近で派手に動いていた光陽社やフジックスはストップ安まで売り込まれた。

 日経平均は大幅続落。引け間際に急落するようなパニック的な下げではなかったが、値幅は大きく出た。先週のジャクソンホール会合が米国株のセンチメントを大きく悪化させたことは疑いようがない。それでも、そろそろ反発するかなという期待もあって日本株はきのうまでは持ちこたえていたが、ダウ平均は8月31日まで4日続落。米8月雇用統計の発表も近づく中、警戒ムードが急速に高まった。

 米株先物の下落を横目で見ながらの大幅安であり、本日の米国株が下げたとしても、ある程度は織り込み済みと思われる。また、さすがに米国株も雇用統計を確認するところではいったんの反発はありそうで、あすは日本株を強く売り込むような動きにはならないと考える。きょうの終値は27661円。できれば上昇して52週線(27852円、1日時点、以下同じ)を上回って終えてほしいところだが、弱かった場合には200日線(27501円)までで下げ止まるかを注視しておきたい。13週線(27476円)にも近いだけに、これらの水準を割り込んでしまうと一気に売りに勢いがつくリスクがある。
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