ロンドン為替見通し=ユーロドル 結局は米金利次第、上値は限定か
本日のロンドン為替市場でユーロドルは、昨日の「結局は米金利次第」との流れを引き継ぐことになるか。米国の8月消費者物価指数(CPI)は総じて予想比上振れし、金利先物市場では、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)における1.00%利上げを4割弱まで織り込んでいる。
9月FOMCで0.75%利上げが依然として既定路線ではあるものの、米利上げ着地点への思惑が上向きにシフトしているのは確か。ただブラックアウト期間であり、米CPIの結果で米金融当局のタカ派スタンスがどの程度まで強まったかは発言などで知る由もない。そうなると今回も、FEDウォッチャーとして市場にも影響力を持つ米WSJ紙のニック・ティミラオス記者の記事に注目が集まりそうだ。
欧州に目を向けると、依然として景気減速への警戒感は根強い。発表後の反応は鈍かったものの、昨日発表された9月独ZEW景況感指数は-61.9と年初来で最低とされた予想-60.0さえも下回った。ユーロ圏の同指標も-60.7と悪化していた。また昨日安く引けた欧州株も、引け後に米株が更に下げ幅を拡大しているため弱含み推移が予想される。これらもユーロの上値を限定させることになるか。
なお15時には英国の8月インフレ指標が発表される。イングランド銀行(英中銀、BOE)は、エリザベス女王の死去を受けて15日に予定していた金融政策の発表を22日に延期した。そのため、金融政策委員会(MPC)が今回の結果を精査する時間は十分にあり、政策決定への影響度は増すと思われる。7月分で約40年ぶりの10%超えとなった消費者物価指数(CPI)前年比の伸び率が注視される。
想定レンジ上限
・昨日の米CPI発表後に下げた後の戻り高値水準、ユーロドルは1.0040ドル台、ポンドドルが1.1580ドル台。
想定レンジ下限
・ユーロドルは6日安値0.9864ドル、ポンドドルが7日安値1.1406ドル。
(小針)
9月FOMCで0.75%利上げが依然として既定路線ではあるものの、米利上げ着地点への思惑が上向きにシフトしているのは確か。ただブラックアウト期間であり、米CPIの結果で米金融当局のタカ派スタンスがどの程度まで強まったかは発言などで知る由もない。そうなると今回も、FEDウォッチャーとして市場にも影響力を持つ米WSJ紙のニック・ティミラオス記者の記事に注目が集まりそうだ。
欧州に目を向けると、依然として景気減速への警戒感は根強い。発表後の反応は鈍かったものの、昨日発表された9月独ZEW景況感指数は-61.9と年初来で最低とされた予想-60.0さえも下回った。ユーロ圏の同指標も-60.7と悪化していた。また昨日安く引けた欧州株も、引け後に米株が更に下げ幅を拡大しているため弱含み推移が予想される。これらもユーロの上値を限定させることになるか。
なお15時には英国の8月インフレ指標が発表される。イングランド銀行(英中銀、BOE)は、エリザベス女王の死去を受けて15日に予定していた金融政策の発表を22日に延期した。そのため、金融政策委員会(MPC)が今回の結果を精査する時間は十分にあり、政策決定への影響度は増すと思われる。7月分で約40年ぶりの10%超えとなった消費者物価指数(CPI)前年比の伸び率が注視される。
想定レンジ上限
・昨日の米CPI発表後に下げた後の戻り高値水準、ユーロドルは1.0040ドル台、ポンドドルが1.1580ドル台。
想定レンジ下限
・ユーロドルは6日安値0.9864ドル、ポンドドルが7日安値1.1406ドル。
(小針)