15日香港株=もみ合いか、反発狙いも米金融引き締め懸念が重荷

 15日の香港市場はもみ合いの展開か。ハンセン指数は前日に2.48%安と急落し、終値ベースで今年3月15日以来ほぼ半年ぶりの安値を付けた後とあって、自律反発を狙った買いが入りやすい。一方、米国の8月の消費者物価指数(CPI)の伸びが市場予想を上回ったことで、9月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げの可能性が意識されている。香港市場でも投資家は引き続き運用リスクを取りにくいだろう。

 中国本土で16日に8月の小売売上高や鉱工業生産など主要経済指標が発表される。内容を見極めたいとして様子見気分が強まる可能性がある。中国で新型コロナウイルスの感染者数は約1000人台で推移しており、ひとまず落ち着きを見せているが、10月の共産党大会を前に行動規制を強化する動きもあり、景気の冷え込みへの懸念がくすぶる。

 15日のNY市場でダウ平均は小反発。前日に1276米ドル安と今年最大の下げを記録した反動で、短期的な戻りを見込んだ買いが入った。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。HSBC(00005)、テンセント(00700)、アリババ集団(09988)、JDドットコム(09618)が香港終値を上回った半面、中国建設銀行(00939)やAIAグループ(01299)が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約16ポイント下回って寄り付くことになる。

(小針)
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