16日香港株=反落して始まるか、米ハイテク株安が重荷

 16日の香港市場は反落して始まるか。15日のNY市場で米長期金利が上昇し、ハイテク株を中心に株式相場が下落した流れを引き継ぐと予想する。米連邦準備理事会(FRB)が20-21日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げを継続するとの見方が広がるなか、米長期金利の指標である10年物米国債利回りは15日、前日比0.05%高い3.45%で終えた。一方、中国国家統計局はきょう午前、8月の鉱工業生産などの主要経済指標を発表する予定で、結果によっては相場を動かす材料になり得る。

 米国と中国の関係悪化への懸念もくすぶる。バイデン米大統領は15日、国家安全保障上のリスクについて外国からの投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)に監視強化を命じる大統領令に署名した。中国を念頭に、敵対的な国が重要技術を入手する動きを監視する。一方、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は15日、訪問先のウズベキスタンで会談した。中国外交部によると、習氏は「中国はロシアと、それぞれの核心的利益に関わる問題で相互に強く支え合いたい」と強調した。

 15日のNY株式相場は、ダウ平均など主要3指数がそろって反落した。強弱まちまちとなった米経済指標を受けて、金融引き締めへの警戒感や景気後退懸念が相場の重荷となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(00700)とアリババ集団(09988)、アジア保険会社のAIAグループ(01299)などが香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)が上回って終えた。

(小針)
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