欧州マーケットダイジェスト・26日 株高・金利低下・ドル安
(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.35円(26日15時時点比▲1.78円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.52円(▲0.04円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0080ドル(△0.0119ドル)
FTSE100種総合株価指数:7056.07(前営業日比△42.59)
ドイツ株式指数(DAX):13195.81(△142.85)
10年物英国債利回り:3.576%(▲0.061%)
10年物独国債利回り:2.111%(▲0.059%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
10月仏消費者信頼感指数 82 79
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ポンドドルはしっかり。英国では前日にスナク元財務相が新首相に就任し、「経済の安定と信頼を最優先する」との考えを示したことから、財政運営の安定を期待したポンド買いが入りやすい地合いとなった。米長期金利の低下に伴うポンド買い・ドル売りも入り、一時1.1639ドルと9月13日以来の高値を付けた。
なお、「英政府は今月末に予定していた中期財政計画の発表を11月17日に延期した」と伝わったものの、相場の反応は限られた。
・ドル円は軟調。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測が高まる中、米10年債利回りが節目の4%を下回り3.99%台まで低下すると円買い・ドル売りが優勢となった。1時30分過ぎに一時146.23円と日通し安値を更新した。市場では「カナダ中銀(BOC)の決定を受けて米利上げ減速観測がさらに高まった」との指摘があった。
・BOCはこの日、政策金利を0.50%引き上げたものの、利上げ幅は前回の0.75%から縮小した。声明では「インフレは依然として高く、広範囲に及んでいる」としながらも、「経済が減速し、供給の混乱が緩和されるにつれて、インフレは低下すると予想」「インフレ抑制を目的とした引き締め的な政策が世界の経済活動の重しになっている」と指摘した。また、マックレムBOC総裁は会見で「BOCは金融引き締め終了に近づきつつある」などと発言。市場では「FRBも年内に利上げペースを緩めるとの見方が強まった」との声が聞かれた。
カナダドルは対米ドルで一時1.3651カナダドル、対円で107.36円まで値を下げる場面があった。
・ユーロドルは堅調。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.0085ドルと9月13日以来の高値を付けた。明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的のユーロ買いも入った。
・ユーロ円は方向感が定まらなかった。ドル円の下落につれた売りが出て一時146.96円と本日安値を付けたものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると147円台半ばまで持ち直した。
・ロンドン株式相場は反発。「英政府は今月末に予定していた中期財政計画の発表を11月17日に延期した」と伝わると、財政計画の動向を見極めたいとの思惑から買いは手控えられた。ただ、現物の米国株が底堅く推移すると英株にも買いが波及し上げに転じた。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の上昇が目立ったほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株に買いが集まった。
・フランクフルト株式相場は3日続伸。時間外のダウ先物やナスダック先物の下落を受けてしばらくは上値の重い展開が続いていたが、現物の米国株が上昇すると独株にも買いが波及し上げ幅を広げた。個別ではザランド(6.59%高)やフレゼニウス(3.97%高)、シーメンス・エナジー(3.73%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。ユーロ圏の景気悪化や天然ガス価格の下落で、インフレ圧力が緩和するとの期待からECBの大幅利上げ継続観測が後退。独国債に買いが続いた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=146.35円(26日15時時点比▲1.78円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.52円(▲0.04円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0080ドル(△0.0119ドル)
FTSE100種総合株価指数:7056.07(前営業日比△42.59)
ドイツ株式指数(DAX):13195.81(△142.85)
10年物英国債利回り:3.576%(▲0.061%)
10年物独国債利回り:2.111%(▲0.059%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
10月仏消費者信頼感指数 82 79
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ポンドドルはしっかり。英国では前日にスナク元財務相が新首相に就任し、「経済の安定と信頼を最優先する」との考えを示したことから、財政運営の安定を期待したポンド買いが入りやすい地合いとなった。米長期金利の低下に伴うポンド買い・ドル売りも入り、一時1.1639ドルと9月13日以来の高値を付けた。
なお、「英政府は今月末に予定していた中期財政計画の発表を11月17日に延期した」と伝わったものの、相場の反応は限られた。
・ドル円は軟調。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速するとの観測が高まる中、米10年債利回りが節目の4%を下回り3.99%台まで低下すると円買い・ドル売りが優勢となった。1時30分過ぎに一時146.23円と日通し安値を更新した。市場では「カナダ中銀(BOC)の決定を受けて米利上げ減速観測がさらに高まった」との指摘があった。
・BOCはこの日、政策金利を0.50%引き上げたものの、利上げ幅は前回の0.75%から縮小した。声明では「インフレは依然として高く、広範囲に及んでいる」としながらも、「経済が減速し、供給の混乱が緩和されるにつれて、インフレは低下すると予想」「インフレ抑制を目的とした引き締め的な政策が世界の経済活動の重しになっている」と指摘した。また、マックレムBOC総裁は会見で「BOCは金融引き締め終了に近づきつつある」などと発言。市場では「FRBも年内に利上げペースを緩めるとの見方が強まった」との声が聞かれた。
カナダドルは対米ドルで一時1.3651カナダドル、対円で107.36円まで値を下げる場面があった。
・ユーロドルは堅調。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.0085ドルと9月13日以来の高値を付けた。明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にポジション調整目的のユーロ買いも入った。
・ユーロ円は方向感が定まらなかった。ドル円の下落につれた売りが出て一時146.96円と本日安値を付けたものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると147円台半ばまで持ち直した。
・ロンドン株式相場は反発。「英政府は今月末に予定していた中期財政計画の発表を11月17日に延期した」と伝わると、財政計画の動向を見極めたいとの思惑から買いは手控えられた。ただ、現物の米国株が底堅く推移すると英株にも買いが波及し上げに転じた。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株の上昇が目立ったほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株に買いが集まった。
・フランクフルト株式相場は3日続伸。時間外のダウ先物やナスダック先物の下落を受けてしばらくは上値の重い展開が続いていたが、現物の米国株が上昇すると独株にも買いが波及し上げ幅を広げた。個別ではザランド(6.59%高)やフレゼニウス(3.97%高)、シーメンス・エナジー(3.73%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。ユーロ圏の景気悪化や天然ガス価格の下落で、インフレ圧力が緩和するとの期待からECBの大幅利上げ継続観測が後退。独国債に買いが続いた。
(中村)