ロンドン為替見通し=リスクセンチメントの強弱が欧州通貨に与える影響を注視

 ロンドンタイムは、市場のリスクセンチメントの強弱が欧州通貨に与える影響を注視する展開となろう。欧州序盤に9月独鉱工業生産が発表予定だが、為替動向へ与えるインパクトは限られそうだ。

 中国経済の活発化の可否を左右するゼロコロナ政策の行方が、欧州通貨の強弱にも関わってくるだろう。ゼロコロナ政策の堅持が強く意識されれば、金融市場全般のムード重くする。中国へ進出している企業が多い欧州の景気も圧迫する。欧州通貨の方向性を決める要因になる。

 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁や、パネッタECB専務理事の講演内容にも注意を払いたい。ラガルド総裁は、インフレ抑制のための利上げが長引く可能性を示唆。パネッタ専務理事も「インフレ率をできるだけ早く目標の2%に戻す必要」に言及している。ただ、利上げが通貨を下支えする面より、景気を圧迫するリスクに市場は神経質になっている。欧州通貨の重い動きに不安を抱く流れが続きそうだ。


想定レンジ上限
・ユーロドルの上値めどは、0.9995ドル前後で推移する90日移動平均線も近くに位置する節目1.0000ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドルの下値めどは、0.9846ドル前後で推移する21日移動平均線付近。

(関口)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。