NY為替見通し=PPIと来年の投票メンバーでもあるフィリー総裁講演に要注目
本日のNY為替市場は米国から10月の米卸売物価指数(PPI)などの経済指標や、複数の米連邦準備理事会(FRB)要人の講演が予定されていることで、指標と講演内容で大きく上下する可能性が高い。
10月のPPIは前年比で+8.3%予想、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前年比+7.2%予想となっている。コア指標は9月の結果と同じ予想になっているが、全体を通したものは9月の+8.5%からインフレが低下する予想となっている。
市場では、先週発表された同月消費者物価指数(CPI)が予想よりも低下したことで、PPIも同様の結果を予測する声が徐々に高まっている。仮に予想比上振れとなった場合は、CPIの低下が「ぬか喜び」で終わり、ネガティブサプライズとなる。よって米金利が上昇し、ドルが買い戻される可能性が高い。
一方で、市場予想を下回ると、CPIに続いてインフレ低下が確認されたことで、米金利低下により昨日付けたドル円の安値を割り込むステージもみられることになりそうだ。なお、PPIと同時に11月の米ニューヨーク連銀製造業景気指数も発表される。
経済指標発表後にはハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、クック米連邦準備理事会FRB理事、バーFRB副議長の講演がある。
クック氏は「コロナ後に女性が直面する挑戦」についての講演、バー氏は上院での銀行・住宅・都市問題の公聴会を前に、銀行監督担当の立場として話すことになっている。両者の発言では市場を動意づけることを期待するのは難しいかもしれない。
一方で、ハーカー氏は「経済の見通し」についてが議題となっていることで注目度が高い。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、50ベーシスポイントの利上げが8割となっている反面、来年以後の利上げ幅にはばらつきがある。その中で、フィラデルフィア連銀総裁は来年の投票メンバーとなっていることで、これまで以上にハーカー氏の発言への注目度が高まりそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目途は、欧州入り前までの安値139.89円、その上は昨日高値140.80円。。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目途は、昨日安値138.46円。その下は8月29日安値137.37円。
(松井)
10月のPPIは前年比で+8.3%予想、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前年比+7.2%予想となっている。コア指標は9月の結果と同じ予想になっているが、全体を通したものは9月の+8.5%からインフレが低下する予想となっている。
市場では、先週発表された同月消費者物価指数(CPI)が予想よりも低下したことで、PPIも同様の結果を予測する声が徐々に高まっている。仮に予想比上振れとなった場合は、CPIの低下が「ぬか喜び」で終わり、ネガティブサプライズとなる。よって米金利が上昇し、ドルが買い戻される可能性が高い。
一方で、市場予想を下回ると、CPIに続いてインフレ低下が確認されたことで、米金利低下により昨日付けたドル円の安値を割り込むステージもみられることになりそうだ。なお、PPIと同時に11月の米ニューヨーク連銀製造業景気指数も発表される。
経済指標発表後にはハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、クック米連邦準備理事会FRB理事、バーFRB副議長の講演がある。
クック氏は「コロナ後に女性が直面する挑戦」についての講演、バー氏は上院での銀行・住宅・都市問題の公聴会を前に、銀行監督担当の立場として話すことになっている。両者の発言では市場を動意づけることを期待するのは難しいかもしれない。
一方で、ハーカー氏は「経済の見通し」についてが議題となっていることで注目度が高い。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、50ベーシスポイントの利上げが8割となっている反面、来年以後の利上げ幅にはばらつきがある。その中で、フィラデルフィア連銀総裁は来年の投票メンバーとなっていることで、これまで以上にハーカー氏の発言への注目度が高まりそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目途は、欧州入り前までの安値139.89円、その上は昨日高値140.80円。。
・想定レンジ下限
ドル円の下値目途は、昨日安値138.46円。その下は8月29日安値137.37円。
(松井)