ニューヨーク外国為替市場概況・22日 ユーロドル、4日ぶり反発

 22日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは4営業日ぶりに反発。終値は1.0304ドルと前営業日NY終値(1.0242ドル)と比べて0.0062ドル程度のユーロ高水準だった。欧州中央銀行(ECB)が利上げ幅を縮小するとの観測を背景にユーロ売りが先行すると一時1.0254ドル付近まで下げる場面もあったが、下押しは限定的だった。米10年債利回りが3.74%台まで低下したことでユーロ買い・ドル売りが入ったほか、対産油国通貨中心にドル安が進んだ流れに沿った。4時前には一時1.0308ドルと日通し高値を更新した。11月ユーロ圏消費者信頼感指数速報値が▲23.9と予想の▲26.0を上回ったことも相場を下支えした。
 なお、ナーゲル独連銀総裁は「12月理事会での利上げ幅を事前に言うことは時期尚早」と述べたほか、シムカス・リトアニア中銀総裁は「12月会合では0.50%もしくは0.75%の利上げの可能性がいずれもある」「利上げは必要に応じて3月以降も継続」などと語った。

 産油国通貨は堅調だった。「石油輸出国機構(OPEC)プラスは12月4日開催の閣僚級会合に向けて増産を検討」との一部報道をサウジアラビアが否定したことで、原油先物相場が反発。カナダドルやメキシコペソ、ノルウェークローネなどに買いが入った。カナダドルは対米ドルで一時1.3365カナダドルまで上昇したほか、ノルウェークローネは対ドルで10.1099クローネ、メキシコペソは19.4168ペソまで値を上げた。

 ドル円は5営業日ぶりに反落。終値は141.23円と前営業日NY終値(142.14円)と比べて91銭程度のドル安水準だった。米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入り、20時30分前に一時141.09円と日通し安値を付けたものの、節目の141.00円や一目均衡表雲の下限140.56円がサポートとして働くと下げ止まった。戻りも141.54円付近にとどまった。
 もっとも、NY市場に限れば狭いレンジでの取引に終始した。市場では「今週は米国が感謝祭の週となり、積極的な取引を手控える雰囲気が広がりやすい」との声が聞かれた。

 ユーロ円は小反落。終値は145.53円と前営業日NY終値(145.57円)と比べて4銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落につれた売りが出ると21時過ぎに一時144.89円と日通し安値を付けたものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると145.52円付近まで下げ渋った。

本日の参考レンジ
ドル円:141.09円 - 142.24円
ユーロドル:1.0240ドル - 1.0308ドル
ユーロ円:144.89円 - 145.71円

(中村)
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