ロンドン為替見通し=英仏独ユーロ圏の12月製造業・サービス業PMI速報値に要注目か
本日のロンドン為替市場のユーロドルは、12月の仏独ユーロ圏の12月製造業・サービス業PMI速報値でリセッション(景気後退)入りの可能性を見極めることになる。ポンドドルも英12月製造業・サービス業PMI速報値でリセッション入りの可能性を見極めることになる。
英仏独ユーロ圏の12月製造業・サービス業PMI速報値は、11月に続いて景況感の分岐点である50を下回ることが予想されており、英国及び欧州経済は、既にリセッションに陥っているとの懸念が高まりつつある。
しかしながら、英国及び欧州は、インフレ率が高止まっていることで、昨日、英中銀と欧州中銀はそれぞれ0.50%の追加利上げを実施し、更なる追加利上げを示唆している。ラガルドECB総裁は、次回会合での0.50%の追加利上げに言及している。
すなわち、英国と欧州は、物価上昇と景気減速が併存するスタグフレーションに陥りつつあり、エネルギー需要が高まる冬場に向けて、エネルギー価格の抑制や財政面での支援が急務となりつつある。
ユーロドルは、ECBの利上げを受けて、1.0735ドルまで上昇した後、1.0600ドル割れまで反落したものの、依然として200日移動平均線1.0345ドルを大幅に上回る水準で堅調に推移している。ポンドドルもMPCによる利上げを受けて、1.2430ドルまで上昇した後、1.21ドル台に反落したものの、200日移動平均線1.2101ドルを上回っている。すなわち、為替市場では、金利上昇を材料にした買いが、景気減速を材料にした売りに勝っており、本日の製造業・サービス業PMI速報値を受けた200日移動平均線との乖離に注目しておきたい。
ロシア関連の報道としては、ロシア政府が米国がウクライナへ地対空ミサイルシステム「パトリオット」の提供を承認した場合、攻撃対象になると警告したこと、さらに欧米の原油価格上昇設定に対抗するため、中国やトルコへの輸出増加を示唆したことなどに関するヘッドラインに警戒しておきたい。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0735(12月15日の高値)
・ユーロ円:147.10円(11月9日の高値)
・ポンドドル:1.2277ドル(一目均衡表・転換線)
・ポンド円: 168.84円(12月15日の高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0589(一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:144.92円(一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.2107ドル(12月7日の安値)
・ポンド円:166.18円(一目均衡表・基準線)
(山下)
英仏独ユーロ圏の12月製造業・サービス業PMI速報値は、11月に続いて景況感の分岐点である50を下回ることが予想されており、英国及び欧州経済は、既にリセッションに陥っているとの懸念が高まりつつある。
しかしながら、英国及び欧州は、インフレ率が高止まっていることで、昨日、英中銀と欧州中銀はそれぞれ0.50%の追加利上げを実施し、更なる追加利上げを示唆している。ラガルドECB総裁は、次回会合での0.50%の追加利上げに言及している。
すなわち、英国と欧州は、物価上昇と景気減速が併存するスタグフレーションに陥りつつあり、エネルギー需要が高まる冬場に向けて、エネルギー価格の抑制や財政面での支援が急務となりつつある。
ユーロドルは、ECBの利上げを受けて、1.0735ドルまで上昇した後、1.0600ドル割れまで反落したものの、依然として200日移動平均線1.0345ドルを大幅に上回る水準で堅調に推移している。ポンドドルもMPCによる利上げを受けて、1.2430ドルまで上昇した後、1.21ドル台に反落したものの、200日移動平均線1.2101ドルを上回っている。すなわち、為替市場では、金利上昇を材料にした買いが、景気減速を材料にした売りに勝っており、本日の製造業・サービス業PMI速報値を受けた200日移動平均線との乖離に注目しておきたい。
ロシア関連の報道としては、ロシア政府が米国がウクライナへ地対空ミサイルシステム「パトリオット」の提供を承認した場合、攻撃対象になると警告したこと、さらに欧米の原油価格上昇設定に対抗するため、中国やトルコへの輸出増加を示唆したことなどに関するヘッドラインに警戒しておきたい。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0735(12月15日の高値)
・ユーロ円:147.10円(11月9日の高値)
・ポンドドル:1.2277ドル(一目均衡表・転換線)
・ポンド円: 168.84円(12月15日の高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0589(一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:144.92円(一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.2107ドル(12月7日の安値)
・ポンド円:166.18円(一目均衡表・基準線)
(山下)