ロンドン為替見通し=12月の仏・独・ユーロ圏製造業PMI改定値に要注目か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、ロンドン市場が休場で閑散取引の中、12月の仏・独・ユーロ圏製造業PMI改定値に注目する展開となる。

 また、昨年12月26日に北京と上海からのミラノへの航空便の乗客の約50%が新型コロナウイルス感染者だったことで、欧州各国での感染状況に関する報道にも警戒しておきたい。

 12月仏製造業PMI改定値の予想は48.9、12月独製造業PMI改定値の予想は47.4、12月ユーロ圏製造業PMI改定値の予想は47.8となっており、ユーロ圏が昨年の第4四半期にリセッション(景気後退)に陥っている可能性を示唆している。
 しかしながら、ラガルドECB総裁は、昨年12月の欧州中央銀行(ECB)理事会での第4次追加利上げ(0.50%)を決定した際に、「現時点で入手されている情報に基づくと、次回会合(2023年2月2日)と、おそらくその次の会合(2023年3月16日)で、さらに0.50%ポイントの利上げが決定されると予想される」と述べ、景況感悪化よりも、インフレ抑制に軸足を置いた追加利上げの可能性を示唆している。

 12月のPMI改定値が大幅に下方修正されるようなネガティブサプライズにならない限り、ユーロ相場への影響は限定的だと思われる。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0787(2022/5/30高値)
・ユーロ円:141.31(日足一目均衡表・転換線)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0643(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:138.81(2022/12/20安値)


(山下)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。