ロンドン為替見通し=欧州CPIにまず注目、インフレ圧力低下ならプラス材料に

 本日のロンドン為替市場では、普段それほど市場インパクトはないもののフランスやスイスのインフレ指標にまず注目したい。円絡みについては、日銀の政策修正に対する思惑で上下させられる展開は変わらずか。

 12月仏消費者物価指数(CPI)は前年比6.4%予想と、10・11月6.2%を上回り、1985年以来の高水準が見込まれている。ただし昨日はドイツの12月CPIが前年比で予想を大きく下回った。一部通信社によれば暖冬の影響でガス先物価格が下落しているとされ、時期的にややずれてはいるが、先月の仏CPIも伸び悩む可能性がありそうだ。インフレ圧力が弱まることになれば、欧州経済にとってはプラス材料となりそうだ。

 12月スイスCPIは前月比で予想マイナスと鈍化見込み。スイス国立銀行(中央銀行、SNB)の次回会合は3月のため、12月のインフレ結果では金融政策への思惑は強まり難いものの、結果次第ではスイスフランが動意付くことになるだろう。なお昨日は欧州入り後に買い戻されたユーロスイスフランだが、0.99フラン台では再び頭を抑えられている。

 クロス円は、年末から取り沙汰されている「日銀の物価見通し上方修正観測」から強まった思惑「緩和修正への圧力が高まる可能性」に関するヘッドラインに注意。本邦勢が戻った東京時間でも値動きは軽いため、欧州時間では昨日同様に荒い値動きとなってもおかしくはなさそうだ。

想定レンジ上限
・ユーロドルは日足一目均衡表・転換線1.0617ドル、ユーロスイスフランは27日高値0.9924フラン。

想定レンジ下限
・ユーロドルは昨年12月8日安値1.0490ドル、ユーロスイスフランは同月21日安値0.9822フラン。


(小針)
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