ロンドン為替見通し=リスクオン強まれば欧州通貨の上値トライも
本日のロンドン為替市場では、このところ堅調な欧州株を背景にリスクオン地合いが更に強まれば、欧州通貨が上値を試す場面もあるか。昨日は英株主要指数のFTSE100が4日続伸し2018年5月以来の高値で終え、独株指数DAXも昨年2月以来の高値引けとなった。
欧州株買い材料の1つがガス価格の低下。欧州では暖冬が続き、需要が抑制された影響が大きいもよう。在庫の積み上がりも重しとなり、天然ガス価格の指標であるオランダTTFガス先物は昨日、終値としては21年12月以来の水準まで低下した。インフレ抑制が期待され、景気後退への懸念も和らいでいる。
また英国ではベイリー英中銀(BOE)総裁が昨日、昨年秋に高まった同国資産へのリスクプレミアムが大きく減少したとの見解を示した。もっとも、市場からの「信頼感」は確固たるものではなく、依然として脆弱であるとも述べている。
気を付けるべきは、足もとのインフレ率が欧州中央銀行(ECB)やBOEの目標水準を大きく上回っており、引き締め減速が確定したわけではないこと。今後も金融当局者から想定以上のタカ派な発言が出た場合、リスク資産の売り戻しに繋がるかもしれない。本日は、ポルトガルとエストニアの中銀総裁の講演が予定されている。
なお昨日の英・欧州連合(EU)の交渉官トップによる北アイルランド問題に関する会談では、解決に向けた進展はそれほど見られなかったもよう。ただ障壁を取り除くため、今後も「建設的かつ協力的な精神」で取り組むことが確認された。
想定レンジ上限
・ユーロドルは昨年4月21日高値1.0936ドル、ポンドドルは昨日高値1.2289ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドルは10日安値1.0712ドル、ポンドドルは12日安値1.2089ドル。
(小針)
欧州株買い材料の1つがガス価格の低下。欧州では暖冬が続き、需要が抑制された影響が大きいもよう。在庫の積み上がりも重しとなり、天然ガス価格の指標であるオランダTTFガス先物は昨日、終値としては21年12月以来の水準まで低下した。インフレ抑制が期待され、景気後退への懸念も和らいでいる。
また英国ではベイリー英中銀(BOE)総裁が昨日、昨年秋に高まった同国資産へのリスクプレミアムが大きく減少したとの見解を示した。もっとも、市場からの「信頼感」は確固たるものではなく、依然として脆弱であるとも述べている。
気を付けるべきは、足もとのインフレ率が欧州中央銀行(ECB)やBOEの目標水準を大きく上回っており、引き締め減速が確定したわけではないこと。今後も金融当局者から想定以上のタカ派な発言が出た場合、リスク資産の売り戻しに繋がるかもしれない。本日は、ポルトガルとエストニアの中銀総裁の講演が予定されている。
なお昨日の英・欧州連合(EU)の交渉官トップによる北アイルランド問題に関する会談では、解決に向けた進展はそれほど見られなかったもよう。ただ障壁を取り除くため、今後も「建設的かつ協力的な精神」で取り組むことが確認された。
想定レンジ上限
・ユーロドルは昨年4月21日高値1.0936ドル、ポンドドルは昨日高値1.2289ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドルは10日安値1.0712ドル、ポンドドルは12日安値1.2089ドル。
(小針)