NY為替見通し=米金利動向を見定めながらの取引、FRB議長の発言に注目

 本日のニューヨーク為替市場も米金利動向を見定めながらの取引となりそうだ。序盤は12月米貿易収支が発表される程度であり、金曜からの持ち高調整が中心か。その後は、米政財界の有識者たちが参加する「ワシントンD.Cのエコノミッククラブ(the Economic Club of Washington D.C)」で、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がどのようなことを話すかに注目が集まる。

 エコノミッククラブにおける本日のイベントは現地時間11時から始まり、昼食会を経て13時半に終了する予定。そこで米投資会社大手カーライル・グループの共同創業者であるデビッド・ルーベンスタイン氏が、米国経済の現状についてパウエルFRB議長にインタビューする。

 ポイントは、強い内容だった1月米雇用統計を受けてパウエル議長のスタンスに変化が見られるかどうか。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で同議長は、インフレの鈍化基調は認めて引き締めペースには慎重な姿勢を示した。ただ一方で、インフレ抑制について「仕事はまだ終わっていない」ことも強調。「予測通りの経済動向なら、今年の利下げは想定せず」と年末までに緩和を期待する市場をけん制もしている。

 またカナダでは、マックレム・カナダ銀行(BOC、中央銀行)総裁が講演予定。先月のBOC声明では利上げ休止が示唆された。ただマックレム総裁は、市場の過度な思惑に釘をさす発言もその後にしている。米金利への注目度のほうが高いものの、カナダ金利が上下に大きく振れるようであれば、カナダドル(CAD)の動意にもつながりそうだ。

 なお現地7日に予定されているバイデン米大統領の一般教書演説は、米東部時間21時(日本時間8日11時)頃から始まるとされている。

想定レンジ上限
・ドル円は昨日高値132.90円、ドル/カナダドルは1月19日高値1.3521CAD。

想定レンジ上限
・ドル円は昨日安値131.52円、ドル/カナダドルは3日安値1.3312CAD。


(小針)
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