ロンドン為替見通し=金融不安がECB政策決定に与える影響の有無注視

 ロンドンタイムは、欧州中央銀行(ECB)が金融政策を発表する。0.50%の利上げが一応コンセンサスとなっているものの、米銀破綻やクレディ・スイスの経営状況を反映した金融システム不安により、利上げ幅が0.25%にとどまるとの見方も浮上している

 ECBの金融不安への判断次第だが、金融市場に懸念があると判断しつつも、インフレ抑制を優先して0.50%の利上げを行ったり、一方で利上げを0.25%にとどめても、市場がかえって状況の悪さを嫌気してネガティブに反応し過ぎたりするケースもありそう。落しどころが悩ましい政策決定となるだろう。

 政策決定の内容で欧州などの金利や通貨が上下に振れても、市場の曲解を修正するような発言がラガルドECB総裁から聞かれる展開も想定して臨みたい。下値を叩いたり、高値を掴んでしまったりといったところで、巻き戻しの動きに翻弄されることになりかねない。荒っぽい振れに注意が必要となる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:週足一目均衡表・雲の上限1.0700ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0489ドル前後で下支えとなりそうな6カ月移動平均線付近。

(関口)
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