NY為替見通し=1年先のインフレ期待やティミラオス記者のツイートなどに要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、3月米消費者態度指数での1年先のインフレ期待やWSJ紙「FEDウォッチャー」ニック・ティミラオス記者のツイートなどに警戒する展開となる。

 フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、来週21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを行う確率は68%程度、据え置きの確率は32%程度となっている。
 本日発表される2月米景気先行指標総合指数や3月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)の1年先のインフレ期待などでの利上げ幅の変化に注目することになる。

 昨日の欧州中央銀行(ECB)理事会は、金融安定よりも物価安定を重視して、0.50%の利上げに踏み切った。来週21-22日のFOMCでは、物価安定を重視した0.25%の利上げ確率が高いものの、金融安定に軸足を置いた据え置きの可能性も残されている。0.25%の利上げを断行した場合、金融安定化措置「バンク・ターム・ファンディング・プログラム」(※適格担保を額面で評価可能)との整合性がなくなることになりかねない。

 また、6月FOMCでは利下げへ転換、そして、年内4回(7月、9月、11月、12月)の利下げの見方が優勢、すなわち、FEDピボット(FRBの利下げ転換)の可能性が高まっている。

 現在はブラックアウト期間中なので、米連邦準備理事会(FRB)高官による金融政策への言及が出来ないため、FRB高官の代弁者であるWSJ紙「FEDウォッチャー」ニック・ティミラオス記者のツイートには、引き続き警戒しておきたい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は一目・基準線の133.86円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は3月16日の安値131.72円。


(山下)
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