NY為替見通し=依然として金融システミックリスクを意識か、FRB副議長の証言に注目

 本日のニューヨーク為替市場でも、依然として金融システミックリスク対する思惑で上下しそうだ。欧州序盤では、金融株が上昇した場面でリスクオンの円売りが進むも、金融株が伸び悩むとリスクオン地合いも弱まった。米市場も株価や債券市場を眺めながらリスクセンチメントの強弱を測ることになる。

 本日は日本時間23時から米連邦準備理事会(FRB)で銀行監督担当のバー副議長が議会で証言する予定。市場を不安にさせるような発言はないと思うが、預金者は守られるにしても、金融機関をどの程度まで保護するのかがポイントとなるだろう。

 なおその前、日本時間22時からは、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁やナーゲル独連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁らが「BISイノベーション・ハブ」に参加予定。欧州金融システムに関する発言には留意したい。

 経済指標では、マイナス幅縮小が予想される3月リッチモンド連銀製造業景気指数や伸び悩みが見込まれる同月消費者信頼感指数が発表予定。ただし、大きく振れない限り市場インパクトは弱そうだ。

 気になるところでは、一部通信社が報じている資産運用会社ブラックロックが米利上げ継続を予想していること。銀行に問題があったとしてもFRBはインフレ抑制を優勢する、つまり利下げは暫くないと世界最大の運用会社は考えているもよう。

想定レンジ下限
・ドル円は昨日高値131.76円から日足一目均衡表・雲の下限131.96円が抵抗帯。

想定レンジ下限
・ドル円は27日安値130.41円を割り込むようだと、24日安値129.64円を再び目指す展開。


(小針)
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