NY為替見通し=スポ末要因に振らされる展開か、本日もFRB副議長の議会証言

 本日はスポット応当日が月末・四半期末にあたることから、ニューヨーク前半はロンドンフィキシング(日本時間24時)に向けたフローに振らされる場面がありそうだ。また、引き続き、金融システムに関連したリスクセンチメントの強弱を探りながらの値動きとなるだろう。

 東京市場では、年度末に絡んだ本邦実需筋からとみられる円売りが優勢となった。ロンドン16時のフィキシングでは通常ユーロやポンドなどがメインとなり、欧州通貨対ドルの方向性にドル円は付いていく形か。売り買いどちらに傾くかはその時間にならねば分からないものの、ある程度の値幅を伴った動きとなった場合のポジション管理には注意しておきたい。

 日本時間23時からは、米連邦準備理事会(FRB)で金融監督担当のバー副議長による議会証言が下院金融サービス委員会で予定されている。昨日の上院銀行委員会における公聴会でFRB副議長は、今後の銀行規制・監督について強化の必要性を示唆した。基本的には昨日の内容に沿った発言が予想されるが、一部の銀行でくすぶる信用不安を打ち消すことができるかが1つのポイントとなりそうだ。

 なお、本日は米エネルギー省(EIA)が週間の石油在庫統計を発表する。週初に大幅反発した原油先物はその後も底堅く推移しており、在庫統計の結果次第では底打ち感が強まるかもしれない。そうなると、産油国通貨でもあるカナダドルが動意付くことになりそうだ。


想定レンジ下限
・ドル円は日足一目均衡表・雲の上限132.70円、カナダドル円は低下中の21日移動平均線97.63円。

想定レンジ下限
・ドル円は東京仲値頃の下押し水準130.16円付近、カナダドル円は本日安値96.17円。

(小針)
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