ニューヨーク外国為替市場概況・11日 ドル円、4日続伸

 11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら4日続伸。終値は133.68円と前営業日NY終値(133.61円)と比べて7銭程度のドル高水準だった。欧州市場では一時132.97円と日通し安値を付ける場面もあったが、NY市場に入ると買い戻しが優勢となった。米10年債利回りが上昇に転じたことを受けて全般ドル買いが入ったほか、日銀の政策修正観測の後退を材料に引き続き円売りが出やすい地合いとなった。ダウ平均が一時190ドル超上昇したことも相場の支援材料となり、4時前に133.81円と日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値133.87円が目先レジスタンスとして意識されると上昇が一服。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するグールズビー米シカゴ連銀総裁が「米連邦準備理事会(FRB)は慎重さと忍耐をもって利上げを行うべき」「過度に積極的な利上げには慎重であるべき」と述べたことも相場の重しとなった。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反発。終値は1.0912ドルと前営業日NY終値(1.0859ドル)と比べて0.0053ドル程度のユーロ高水準だった。欧州債利回りの上昇などを手掛かりに、イースター休暇明けの欧州勢がユーロ買い・ドル売りで参入すると一時1.0928ドルと日通し高値を付けた。ドイツ株が1年3カ月ぶりの高値を付けたほか、フランス株が過去最高値を記録するなど、欧州株相場の上昇に伴うリスク・オンのユーロ買い・ドル売りも入った。
 米長期金利が上昇に転じると全般ドルを買い戻す動きが広がり、1.0896ドル付近まで上げ幅を縮める場面もあったが、下押しは限定的だった。グールズビー米シカゴ連銀総裁のハト派的な発言もユーロ買い・ドル売りを促し、1.09ドル台前半まで持ち直した。

 ユーロ円は4日続伸。終値は145.89円と前営業日NY終値(145.11円)と比べて78銭程度のユーロ高水準。日銀の政策修正観測が後退する中、欧州株高に伴う円売り・ユーロ買いが優勢となった。ダウ平均が2カ月ぶりの高値を更新したことも相場の支援材料となり、一時145.96円と昨年12月16日以来の高値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:132.97円 - 133.81円
ユーロドル:1.0854ドル - 1.0928ドル
ユーロ円:144.88円 - 145.96円

(中村)
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