ロンドン為替見通し=欧州通貨じり高の流れが進むか注視

 ロンドンタイムは、欧州通貨がじり高の流れを進めるか注視することになる。動意につながるような主だった欧州経済指標の発表予定はない。ブロードベントBOE(イングランド銀行)副総裁の講演が予定されているため、ポンドの上下につながるような発言の有無を確かめたい。

 ブロードベント副総裁は以前、インフレ圧力の高まりに応じた利上げが経済に与える悪影響に言及していたこともあった。賃金動向などを踏まえて利上げ圧力が強まるなか、このあたりの見解に変化が生じているかどうか、インフレの先行きに対する見方などに注目することになりそうだ。

 ポンドの動向に連れた対ドル・対円などのユーロの動向にも注意が必要。上値を試す展開となれば、ユーロドルは14日につけた年初来高値1.1076ドルを抜けて上昇に弾みがつきそう。ユーロ円が2014年12月以来、約8年4カ月ぶりの高値圏で上伸する後押しにもなるだろう。


想定レンジ上限
・ポンドドル:昨年2022年6月7日高値1.2599ドル。
・ユーロドル:同3月31日高値1.1185ドル。
・ポンド円:同12月15日高値168.84円。
・ユーロ円:2014年12月8日高値149.78円。

想定レンジ下限
・ポンドドル:4月17・21日安値を通る短期上昇トレンドライン1.2374ドル。
・ユーロドル:19日安値1.0917ドル。
・ポンド円:ピボット・サポート2・165.99円も近くに位置する節目166.00円。
・ユーロ円:日足一目均衡表・転換線147.35円(東京午前の高値148.62円から算出。同水準を上回るにつれて上昇する。)

(関口)
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