ロンドン為替見通し=リスクセンチメント見定めながら欧州通貨の行方を追うことに

 ロンドンタイムは、リスクセンチメントの動向を見定めながら、欧州通貨の行方を追うことになるだろう。昨日は、欧米の銀行を取り巻く環境への懸念がリスク回避を誘い、欧州通貨の重しとなった。

 本日も欧州の銀行株の動きを注視しつつ、米株などNYの動きを待つことになりそうだ。為替の大きな動きにはつながらないかもしれないが、景況感に対して市場が敏感になっているため、マイナス継続が見込まれる5月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲27.9/4月-29.5)などの内容にも一応留意が必要か。

 相応に調整安が進んだ欧州通貨が自律反発となる展開も想定できる。しかし、ユーロドルが年初来高値更新をうかがっていたような強さを早急に回復するには至らないだろう。

 ユーロドルは、4月14日に年初来高値1.1076ドルをつけ、昨日1.1067ドルまで戻したところから急反落した。地合い反転のパターンであるダブルトップ形成に向かっている可能性も指摘されており警戒される。

 ただ、来週5月4日の0.50%利上げが予想される欧州中央銀行(ECB)理事会理事会まで、拙速に売り込んだり、大きく買い進めたりするような展開になりにくいとみる。再び高値更新へ向かうか、本格的に下落へ転じるか、神経質な状態が続きそうだ。


想定レンジ上限
・ユーロドル:14日につけた年初来高値1.1076ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:17日安値1.0909ドル。

(関口)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。