11日香港株=もみ合うか、米CPI予想下振れも債務上限問題などが重荷

 11日の香港市場は強弱の材料が交錯するなか、もみ合う展開か。米国時間の10日に発表された4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が4.9%と市場予想の5.0%を下回った。インフレ率の鈍化を好感して米長期金利が低下し、前日のNY市場でハイテク株が上昇した。香港市場にもグロース株やネット株への買いが波及すれば、地合いの改善につながるだろう。

 一方、米国の景気減速懸念や債務上限問題を巡る不透明感が重荷になりそうだ。米CPI伸び率は鈍化しつつもインフレの沈静化には時間がかかるとの見方もあり、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め長期化への懸念も依然根強い。

 10日のNY市場でダウ平均は3日続落した一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は年初来高値を更新した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、国際金融株のHSBC主力株ではHSBC(00005)、AIAグループ(01299)、大型ネット株のテンセント(00700)、アリババ集団(09988)、JDドットコム(09618)が香港終値を上回った半面、中国国有銀行の中国建設銀行(00939)、中国工商銀行(01398)などが下回って引けた。
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