NY為替見通し=ドル円 米金利の動向を睨んだ取引に

 本日のニューヨーク為替市場は、米地銀の経営不安や債務上限問題に関するニュースに注意しながら、米金利動向を睨んだ取引となるか。

 昨日リスクセンチメントを悪化させる要因となった米地銀パックウエスト・バンコープの株価は、時間外でやや反発。地銀株全般の動きを示すSPDR・S&P地銀ETFやKBW地方銀行株指数も下げ渋る動きだ。過度な米金融リスクへの警戒感がこのまま後退するか、地銀関連の指数を見極めることになる。

 米債務上限問題については、本日予定されていたバイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長ら議会指導者との会談は来週まで延期された。もっともこれは、詳細を詰めるスタッフ間の交渉が進んでいることを示しているもよう。デフォルト回避の見込みが高まるようだと、相場全般に安心感が広がりそうだ。

 米経済表では、ミシガン大調べの5月消費者態度指数・速報値が注目。市場予想63.0と前回から下振れが見込まれている。ここ数日はドル売りに繋がりやすい指標が続いており、今日も下向きを警戒する見方はあるのだろう。しかしながら、もし改善傾向ともなれば、金利上昇とともにドル円の買い戻しが一気に進むかもしれない。

想定レンジ上限
・ドル円は10日高値135.47円から日足一目均衡表・転換線135.64円が抵抗帯。

想定レンジ下限
・ドル円は昨日安値133.75円が支持水準。

(小針)
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