欧州マーケットダイジェスト・18日 株高・金利上昇・ドル高

(18日終値:19日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=138.55円(18日15時時点比△1.04円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=149.18円(△0.26円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0766ドル(▲0.0064ドル)
FTSE100種総合株価指数:7742.30(前営業日比△19.07)
ドイツ株式指数(DAX):16163.36(△212.06)
10年物英国債利回り:3.957%(△0.120%)
10年物独国債利回り:2.446%(△0.110%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は上昇。欧州勢参入後も日経平均先物とともにドル円を買う動きが継続。200日移動平均線が位置する137.10円を明確に上抜けたことでテクニカル的な買いも入りやすかった。なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比350円高の3万0940円まで買われ、中心限月としては2021年2月に付けた高値3万0720円を上回った。
 NY市場に入ってもドル円は上値を試す展開となった。5月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容となったことをきっかけに、全般ドル買いが活発化。米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するローガン米ダラス連銀総裁が「現在のデータは、利上げ停止を正当化しない」と発言したこともドル買いを促し、2時30分前に一時138.69円と昨年11月30日以来の高値を更新した。ブラード米セントルイス連銀総裁が「インフレに対する保険政策として利上げを続けることを支持する」と述べたことも相場の支援材料。

・ユーロドルは軟調。米経済指標の上振れや米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言を受けて、FRBが6月も利上げを継続するとの観測が改めて浮上。米金利の上昇とともに全般ドル買いが優勢となり、一時1.0763ドルと3月27日以来の安値を付けた。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、6月13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げ確率が約38%まで上昇し、据え置きの確率が約62%まで低下した。

・ユーロ円はじり高。ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが入り一時149.33円と本日高値を更新した。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反発。前日の米国株相場や本日のアジア株相場が上昇すると英株にも買いが波及したものの、引けにかけては伸び悩んだ。HSBCやバークレイズなど金融株が買われた一方、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られた。

・フランクフルト株式相場は続伸し、昨年1月以来の高値となった。前日の米国株や本日のアジア株相場の上昇を受けて投資家心理が改善すると買いが優勢となった。個別ではコメルツ銀行(4.38%高)やポルシェ(4.06%高)、インフィニオン・テクノロジーズ(3.95%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。欧州株高を背景に安全資産とされる独国債に売りが出た。

(中村)
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