週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、良好な雇用指標が相場を下支え
◆豪ドル、CPIの結果に注目
◆豪ドル、日米の金融政策決定後にレンジを抜け出せるか注意
◆SARB、2021年からの連続利上げがストップ
予想レンジ
豪ドル円 93.00-98.00円
南ア・ランド円 7.60-8.00円
7月24日週の展望
豪ドルは荒い値動きに注意が必要となりそうだ。今週発表された4日開催分の豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨では、「利上げと据え置きの両方が検討されていた」ほか、「8月理事会で改めて追加利上げの必要性を協議する方針」などが示された。その後に公表された6月分の豪雇用統計が良好な結果となったこともあり、金利先物市場では年末までにあと2回程度の利上げを織り込んでいる。ただ、来週に関しては重要イベントが数多く控えているため、豪ドル相場も結果次第で上下に振らされる可能性が高いだろう。豪州からは26日に4-6月期の四半期消費者物価指数(CPI)と6月の月次CPIが発表予定。また、28日には4-6月期の四半期卸売物価指数(PPI)の公表も控えている。CPIについては、市場では6月・4-6月期ともに前回からインフレの鈍化が見込まれているが、予想から乖離した場合には注意が必要となる。
また、来週は日米で金融政策が公表される。今週は植田日銀総裁の発言を受けて、イールドカーブ・コントロール(YCC)の修正観測は後退したが、27-28日の日銀金融政策会合後には豪ドル円を含めたクロス円全般が改めて動意づきそうだ。さらに、25-26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。こちらも結果公表後は対ドルを中心とした豪ドルの値動きに注意しておきたい。
テクニカル面でみると、対ドルでは0.66-0.69ドルのレンジ内で上下する展開が続いているほか、対円でも95円を挟んだレンジ相場に入り込みつつあるようだ。明確な方向感を欠いた状態ではあるが、来週以降の豪・日・米などの重要イベントを消化してレンジ相場を抜け出せるか注目したい。
南アフリカ・ランド(ZAR)も荒い値動きに警戒している。南アフリカ準備銀行(SARB)は20日に開催された金融政策決定会合で金利の据え置きを決定。2021年11月からの連続利上げはいったん停止した格好となったが、声明では「インフレ見通しに対する深刻な上振れリスクは依然として残っている」「利上げのサイクルが終わったわけではない」などの見解を示した。
来週27日に6月PPIの発表が予定されているが、相場への影響は限定的となりそうだ。基本的には、日米金融政策などの外部材料に左右されるだろう。日銀金融政策決定会合を受けたクロス円の動向やFOMC後のドル相場の推移、更には投資家のリスク志向の行方などに注目しておきたい。
7月17日週の回顧
豪ドルは下げ渋り。週明けから全般ドルの買い戻しが進んだことで対ドルを中心に弱含んでいたが、20日の豪雇用統計が良好な結果となったことでいったん下げ止まった。対円でも週初からの売りが一巡すると、日銀総裁発言を受けた円売りの流れに沿って買い戻された。
ZARは対円で足もとの底堅い地合いが継続。対ドルでも買い先行となったが、20日のSARB金融政策決定後はやや頭が重くなった。
(山下)
◆豪ドル、日米の金融政策決定後にレンジを抜け出せるか注意
◆SARB、2021年からの連続利上げがストップ
予想レンジ
豪ドル円 93.00-98.00円
南ア・ランド円 7.60-8.00円
7月24日週の展望
豪ドルは荒い値動きに注意が必要となりそうだ。今週発表された4日開催分の豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨では、「利上げと据え置きの両方が検討されていた」ほか、「8月理事会で改めて追加利上げの必要性を協議する方針」などが示された。その後に公表された6月分の豪雇用統計が良好な結果となったこともあり、金利先物市場では年末までにあと2回程度の利上げを織り込んでいる。ただ、来週に関しては重要イベントが数多く控えているため、豪ドル相場も結果次第で上下に振らされる可能性が高いだろう。豪州からは26日に4-6月期の四半期消費者物価指数(CPI)と6月の月次CPIが発表予定。また、28日には4-6月期の四半期卸売物価指数(PPI)の公表も控えている。CPIについては、市場では6月・4-6月期ともに前回からインフレの鈍化が見込まれているが、予想から乖離した場合には注意が必要となる。
また、来週は日米で金融政策が公表される。今週は植田日銀総裁の発言を受けて、イールドカーブ・コントロール(YCC)の修正観測は後退したが、27-28日の日銀金融政策会合後には豪ドル円を含めたクロス円全般が改めて動意づきそうだ。さらに、25-26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。こちらも結果公表後は対ドルを中心とした豪ドルの値動きに注意しておきたい。
テクニカル面でみると、対ドルでは0.66-0.69ドルのレンジ内で上下する展開が続いているほか、対円でも95円を挟んだレンジ相場に入り込みつつあるようだ。明確な方向感を欠いた状態ではあるが、来週以降の豪・日・米などの重要イベントを消化してレンジ相場を抜け出せるか注目したい。
南アフリカ・ランド(ZAR)も荒い値動きに警戒している。南アフリカ準備銀行(SARB)は20日に開催された金融政策決定会合で金利の据え置きを決定。2021年11月からの連続利上げはいったん停止した格好となったが、声明では「インフレ見通しに対する深刻な上振れリスクは依然として残っている」「利上げのサイクルが終わったわけではない」などの見解を示した。
来週27日に6月PPIの発表が予定されているが、相場への影響は限定的となりそうだ。基本的には、日米金融政策などの外部材料に左右されるだろう。日銀金融政策決定会合を受けたクロス円の動向やFOMC後のドル相場の推移、更には投資家のリスク志向の行方などに注目しておきたい。
7月17日週の回顧
豪ドルは下げ渋り。週明けから全般ドルの買い戻しが進んだことで対ドルを中心に弱含んでいたが、20日の豪雇用統計が良好な結果となったことでいったん下げ止まった。対円でも週初からの売りが一巡すると、日銀総裁発言を受けた円売りの流れに沿って買い戻された。
ZARは対円で足もとの底堅い地合いが継続。対ドルでも買い先行となったが、20日のSARB金融政策決定後はやや頭が重くなった。
(山下)