ニューヨーク外国為替市場概況・11日 ドル円、5日続伸

 11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は5日続伸。終値は144.96円と前営業日NY終値(144.75円)と比べて21銭程度のドル高水準だった。欧州株相場の下落などを背景にリスク回避の円買い・ドル売りが先行。21時過ぎに一時144.42円と日通し安値を付けた。
 ただ、米労働省が発表した7月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことが分かると一転円売り・ドル買いが優勢に。アジア時間の高値144.90円を上抜けて一時145.00円まで値を上げた。米10年債利回りが4.1737%前後まで上昇したことも相場の支援材料。
 なお、米ミシガン大学が発表した8月消費者態度指数(速報値)は予想を上回った一方、消費者の期待インフレ率は1年先・5年先のいずれも前月から低下し、予想を下回った。インフレ期待の下振れにドル売りで反応すると、一時144.47円付近まで下押しする場面もあった。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.0949ドルと前営業日NY終値(1.0981ドル)と比べて0.0032ドル程度のユーロ安水準だった。欧州債利回りの上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行。21時30分前に一時1.1005ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、米PPIの上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが優勢になると一時1.0943ドルと日通し安値を付けた。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出た。
 なお、米期待インフレ率の下振れを受けて一時1.0984ドル付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。

 ユーロ円は5日ぶりに反落。終値は158.78円と前営業日NY終値(158.95円)と比べて17銭程度のユーロ安水準。ドル円の上昇につれた買いが入った半面、ユーロドルの下落につれた売りが出たため、一時158.57円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:144.42円 - 145.00円
ユーロドル:1.0943ドル - 1.1005ドル
ユーロ円:158.57円 - 159.22円

(中村)
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