ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ユーロドル、続伸

 5日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続伸。終値は1.0550ドルと前営業日NY終値(1.0504ドル)と比べて0.0046ドル程度のユーロ高水準だった。前週分の米新規失業保険申請件数が20.7万件と予想の21.0万件より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。21時30分過ぎに一時1.0500ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、米長期金利が低下に転じると一転ドル売りが優勢となり、前日の高値1.0532ドルを上抜けて一時1.0552ドルと日通し高値を更新した。明日の9月米雇用統計の発表を前にポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入ったようだ。

 ドル円は反落。終値は148.51円と前営業日NY終値(149.12円)と比べて61銭程度のドル安水準だった。米金融引き締めが長期化するとの観測が根強い中、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに149.12円付近まで上昇し、アジア時間早朝に付けた日通し高値に面合わせした。
 ただ、米長期金利が低下に転じると次第に円買い・ドル売りが優勢となり、148.31円付近まで下押しした。
 なお、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「いかなる決定も急ぐ必要はない」「労働市場と物価の減速が続けば金利据え置きは可能」と述べたほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「米国債利回りの急上昇は堅調な経済指標と大量の国債供給を反映したもの」と指摘した。

 ユーロ円は小幅ながら続伸。終値は156.69円と前営業日NY終値(156.65円)と比べて4銭程度のユーロ高水準。ドル円の失速に伴う円買い・ユーロ売りが先行すると一時156.22円付近まで下押ししたものの、引けにかけて持ち直した。

 メキシコペソは軟調だった。対ドルで一時18.3756ペソと4月6日以来約半年ぶりの安値を付けたほか、対円では8.08円と6月13日以来の安値を更新した。「同国政府は一方的に、事前の連絡もなく空港に関する料金体系を変更した」と伝わると、空港運営会社の株価が軒並み急落。同国の代表的な株式指数であるボルサ指数も4%を超す大幅下落となり、ペソ売りを誘った。

本日の参考レンジ
ドル円:148.26円 - 149.12円
ユーロドル:1.0500ドル - 1.0552ドル
ユーロ円:156.09円 - 156.79円

(中村)
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