ニューヨーク外国為替市場概況・21日 ドル円、3日ぶり反発

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は150.30円と前営業日NY終値(150.01円)と比べて29銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが上昇に転じると円売り・ドル買いが先行。低調な米20年入札を受けて米10年債利回りが4.32%台まで上昇するとドル買いがさらに強まり、一時150.39円と日通し高値を更新した。ただ、前日の高値150.44円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)がこの日公表した1月30-31日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)では「大半の当局者は急速な利下げのリスクを指摘した」ことが明らかになったほか、「一部の当局者は2%の目標に向けた進展が停滞しかねないとの懸念を示した」と伝わった。また、ボウマンFRB理事はイベントで「利下げ時期が今ではないことは確かだ」と話した。

 ユーロドルは小幅ながら6日続伸。終値は1.0819ドルと前営業日NY終値(1.0808ドル)と比べて0.0011ドル程度のユーロ高水準となった。日本時間夕刻に一時1.0790ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0762ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。欧州債利回りの上昇なども相場の押し上げ要因となり、4時過ぎに1.0824ドルと日通し高値を更新した。ただ、前日の高値1.0839ドルを上抜けることは出来なかった。
 なお、ウンシュ・ベルギー中銀総裁は「利下げを期待するのは時期尚早」「賃金は高い。労働市場は逼迫している」などと述べ、市場の早期利下げ観測をけん制した。

 ユーロ円は4日続伸。終値は162.62円と前営業日NY終値(162.12円)と比べて50銭程度のユーロ高水準。21時30分前に一時161.95円と日通し安値を付けたものの、前日の安値161.73円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。日銀の低金利政策が続くとの見方が引き続き相場の支援材料となり、取引終了間際に162.64円と昨年11月28日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。
 好決算を発表した米半導体大手エヌビディアが時間外取引で急騰すると、ナスダック先物や日経平均先物が上昇。リスク・オンの円売りも出た。

本日の参考レンジ
ドル円:149.85円 - 150.39円
ユーロドル:1.0790ドル - 1.0824ドル
ユーロ円:161.95円 - 162.64円

(中村)
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