東京外国為替市場概況・12時 ドル円 上値を試す

 18日の東京外国為替市場でドル円は上値を試した。12時時点では154.73円とニューヨーク市場の終値(154.30円)と比べて43銭程度のドル高水準だった。植田日銀総裁の講演内容が警戒されたほどタカ派的ではないと受けとめられ、一時155.14円までドル高円安が進行。155円台では売り意欲も強く、上昇が一服すると11時前に154.50円前後まで下押す場面はあった。ただ下値の固さを確認すると、再び154.90円台まで強含んだ。
 名古屋市で開かれた金融経済懇談会において植田総裁は、「経済・物価見通しが実現していけば、引き続き政策金利を引き上げ」と従来からの見解を示した。もっとも、緩和度合いの調整タイミングについては「あくまで先行きの経済・物価・金融情勢次第」と述べている。
 
 ユーロ円も上げ幅拡大。12時時点では163.11円とニューヨーク市場の終値(162.66円)と比べて45銭程度のユーロ高水準だった。注目された日銀総裁の講演では追加利上げへの積極性は見受けられず、ドル円同様に一気に上げ足を速めて163.50円までユーロ買い円売りが進んだ。その後、ドル円の失速とともに162.80円台まで水準を落としたものの、一巡後は163円前半まで持ち直している。
 他、豪ドル円が99円半ばから100.38円まで上昇し、ポンド円も195円台を回復して一時195.99円まで買われた。

 ユーロドルは12時時点では1.0541ドルとニューヨーク市場の終値(1.0540ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。円相場が中心の値動きのため、動意は鈍いままだった。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:153.84円 - 155.14円
ユーロドル:1.0526ドル - 1.0550ドル
ユーロ円:162.27円 - 163.50円


(小針)
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