ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ドル円、反落

 19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は151.47円と前営業日NY終値(152.06円)と比べて59銭程度のドル安水準だった。日銀の早期追加利上げ観測が改めて台頭する中、全般円買いが先行。ダウ平均が一時240ドル超下落し、ナイト・セッションの日経平均先物が420円下げたことも相場の重しとなり、一時151.25円と日通し安値を更新した。
 ただ、前日の安値151.24円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。対ユーロなどでドル高が進んだ影響も受けて、151.83円付近まで下げ幅を縮める場面があった。
 もっとも、米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月28日-29日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で「債務上限問題解決までバランスシート縮小の一時停止や減速が必要になる公算」との見解が示されると、米長期金利が低下。ドル円にも売りが出て151.39円付近まで押し戻された。

 ユーロドルは3日続落。終値は1.0423ドルと前営業日NY終値(1.0446ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ安水準だった。しばらくは狭いレンジでのもみ合いが続いていたが、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けてユーロ売り・ドル買いが強まると弱含む展開に。ウクライナ情勢を巡る不透明感がくすぶる中、欧州時間に付けた1.0419ドルを下抜けると一時1.0401ドルまで値を下げた。ただ、FOMC議事要旨公表後に米長期金利が低下すると、1.0433ドル付近まで下げ渋った。
 なお、トランプ米大統領は自身のSNSに「ウクライナ戦争終結へ向けロシアとうまく交渉」と投稿した一方、ウクライナのゼレンスキー大統領については「選挙をしない独裁者、迅速に行動しないと国がなくなる」と指摘した。市場では「トランプ氏とゼレンスキー氏の関係は間違った方向に向かっている」との声が聞かれた。

 ユーロ円は下落。終値は157.88円と前営業日NY終値(158.84円)と比べて96銭程度のユーロ安水準。日銀の早期追加利上げ観測が根強い中、全般円買いが進んだ流れに沿った。ウクライナ情勢を巡る不透明感からユーロ売りも出やすく、1時30分前に一時157.72円と本日安値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:151.25円 - 152.31円
ユーロドル:1.0401ドル - 1.0461ドル
ユーロ円:157.72円 - 159.13円

(中村)
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