欧州外国為替市場概況・20時 ドル円、戻り鈍い

 8日の欧州外国為替市場でドル円は戻りが鈍い。20時時点では143.67円と17時時点(143.82円)と比べて15銭程度のドル安水準だった。財務省・日銀・金融庁の3者会合後に神田財務官が「明らかに過度な変動と思われる」「政府・日銀はこうした動きを極めて憂慮」などの見解を示すと、一時143.43円まで本日安値を更新したが、相場の反応は一時的ですぐに144円台まで切り返した。
 もっとも、その後は時間外の米10年債利回りが3.23%台まで再び低下した影響もあり、143.60円台まで伸び悩む展開に。総じて143円台後半を中心とするレンジ内での神経質な動きが続いた。

 ユーロドルは強含み。20時時点では1.0009ドルと17時時点(0.9982ドル)と比べて0.0027ドル程度のユーロ高水準だった。19時30分過ぎに1.0017ドルまでわずかに本日高値を更新したが、この後に欧州中央銀行(ECB)の金融政策発表やラガルドECB総裁の記者会見を控えていることもあり、積極的に買いを進める展開にはなっていない。

 ユーロ円は20時時点では143.81円と17時時点(143.56円)と比べて25銭程度のユーロ高水準だった。財務官発言が伝わった場面では一時143.32円まで下押ししたものの、一巡後はユーロドルの上昇につれて144円台を回復した。


本日これまでの参考レンジ
ドル円:143.43円 - 144.55円
ユーロドル:0.9977ドル - 1.0017ドル
ユーロ円:143.32円 - 144.32円

(岩間)
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