ロンドン為替見通し=9月英雇用統計を見極めつつ、ウクライナ情勢に要警戒か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、本日開催予定のゼレンスキー・ウクライナ大統領とG7首脳とのビデオ会議への警戒感から軟調推移が予想される。

 ポンドドルは、下落基調が再開しつつあることで9月の雇用統計のネガティブサプライズに要警戒か。
 イングランド銀行(英中央銀行)は昨日、国債購入オペを14日に秩序立った形で終了するため、今後数週間に超長期債の1日当たり最大購入額を100億ポンドと従来の2倍に引き上げる、発表した。しかしながら、今週末14日に終了することには変わりないことで、ポンドドルは上値が重い展開となっている。
 また、クワーテング英財務相は、中期財政戦略とそれに伴う経済予測を、予定していた11月23日から3週間余り前倒しして10月31日に発表する、と発表した。11月3日のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)の追加利上げ判断の前に、トラス英政権の財政戦略が打ち出されることになる。

 プーチン露大統領は、クリミア大橋の爆発に対して、「ロシアの重要インフラの破壊を狙ったテロで疑いはない。発案者、実行者、依頼者はウクライナの特殊部隊だ」と述べて、ウクライナの首都キーウへのミサイル攻撃を断行した。ロシアのメドベージェフ前大統領は、先日、クリミア半島やクリミア橋に対してウクライナ側からの攻撃があった場合、「終末の日が訪れる」と述べ、強烈な反撃があると警告していた。
 なお、本日はゼレンスキー・ウクライナ大統領とG7首脳によるビデオ会議が予定されている。

想定レンジ上限
・ユーロドル:一目・転換線の0.9818ドル
・ユーロ円:10月7日の高値の142.22円
・ポンドドル:一目・転換線の1.1129ドル
・ポンド円:一目・雲の下限の162.57円

想定レンジ下限
・ユーロドル:9月29日の安値の0.9636ドル
・ユーロ円:9月30日の安値の140.79円
・ポンドドル:9月28日の高値の1.0916ドル
・ポンド円:一目・転換線の160.67円



(山下)
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