株式明日の戦略-反落も場中はしっかり、良い意味で海外動向には鈍感に

 12日の日経平均は反落。終値は58円安の27842円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり774/値下がり973。商船三井、川崎汽船、日本郵船の海運大手3社が堅調。先週からの防衛株物色が続き、川崎重工やIHIなど大手のほか、細谷火工、東京計器など中小型にも資金が向かった。上期の営業黒字転換が好感されたgumiが急騰し、3Qが大幅増益となり、自己株取得も発表した鎌倉新書がストップ高となるなど、好材料のあった銘柄には強い買いが入った。ポエックは新製品の開発が完了したとのリリースを材料にストップ高となった。

 一方、レーザーテックが4.5%安。ハイテク株は売られるものが多かったが、その中でも弱さが目立った。RSテクノロジーズ、ミライアル、トリケミカルなど中堅どころの半導体関連が大幅安。IPOラッシュを前に、ウェルプレイド・ライゼストやティムスなど直近上場銘柄が手じまい売りに押された。中小型では決算を材料に叩き売られた銘柄が結構あり、CINC、トビラシステムズ、ブレインズテクノロジーなどが2桁の下落率となった。

 日経平均は下落したものの、ローソク足では陽線を形成。最も下げたところでも170円安程度で、寄り付き直後に安値をつけた後は100円以上戻している。13~14日のFOMCで利上げ幅が縮小されることに対する織り込みが進んでおり、直前の米指標は強い売り材料とはならなかった。

 あす13日には米消費者物価指数(CPI)の発表があるため、今晩の米国株はこれを前に軟調となるかもしれない。ただ、きょうの動きを見る限り、日本株は米国株が弱くてもある程度耐性を示すと思われる。日経平均は終値(27842円)で5日線(27778円、12日時点、以下同じ)を上回っており、これより上をキープしながら、早々に25日線(27929円)水準を回復できるかに注目したい。
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