欧州マーケットダイジェスト・16日 株高・金利上昇・円失速

(16日終値:17日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=128.71円(16日15時時点比△1.11円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=139.18円(△0.60円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0813ドル(▲0.0047ドル)
FTSE100種総合株価指数:7860.07(前営業日比△16.00)
ドイツ株式指数(DAX):15134.04(△47.52)
10年物英国債利回り:3.384%(△0.018%)
10年物独国債利回り:2.175%(△0.007%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
12月独卸売物価指数(WPI、前月比)  ▲1.6%      ▲0.9%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅い。米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの見方や日銀の金融政策修正への思惑を背景に、アジア市場では一時127.23円と昨年5月下旬以来の安値まで売り込まれた。ただ、欧州市場に入るとショートカバーが優勢に。17時30分前には一時128.87円と日通し高値を更新した。その後の下押しも128.12円付近にとどまった。

・ユーロドルは上値が重い。アジア時間に一時1.0874ドルと昨年4月以来の高値を付けたあとは利食い売りなどが優勢となった。18時過ぎには一時1.0802ドルと日通し安値を更新した。ただ、売りはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。
 NYの取引時間帯に入ると、1.08ドル台前半で動意が鈍った。米国がキング牧師誕生日で休場となる中、市場参加者が少なく狭いレンジ取引に終始した。

・ユーロ円は底堅い動き。ドル円の持ち直しにつれた買いが入ったほか、欧州株高に伴うリスク・オンの円売り・ユーロ買いが出て一時139.30円と本日高値を付けた。

・ロンドン株式相場は4日続伸し、2018年5月以来の高値で取引を終えた。中国のゼロコロナ政策の撤廃や欧州の天然ガス価格の下落でインフレ見通しへの楽観的な見方が広がる中、英景気悪化への懸念が和らいでおり、株買いが続いた。ただ、指数は18年5月に記録した史上最高値に接近しており、高値警戒感からの売りが出るとやや伸び悩んだ。

・フランクフルト株式相場は4日続伸し、昨年2月以来の高値となった。中国のゼロコロナ政策の撤廃や欧州の天然ガス価格の下落でインフレ見通しへの楽観的な見方が広がる中、世界景気に対する過度に悲観的なムードが緩和。株買いが優勢となった。個別ではボノビア(3.96%高)やザランド(3.47%高)、フレゼニウス・メディカル・ケア(2.95%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。株高を受けた。

(中村)
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