株式明日の戦略-月末の後場に相場が変調、物色には変化が出てくる可能性
28日の日経平均は小幅反発。終値は21円高の27445円。米国株の上昇を受けて、寄り付きから27500円を上回った。前場では上げ幅を3桁に広げたところでこう着感が強まったものの、27500円台でしっかりとした動きが続いた。一方、後場は地合いが変調して値を消す展開。足元の動きが良かった鉄鋼株や海運株が崩れだし、PBR1倍割れを材料に買われていた銘柄や、個別に人気化して急騰していた銘柄など、2月の動きが良かった銘柄の多くに売りが広がった。指数もこれらの動きを横目で見ながら上げ幅を縮め、14時台にはマイナス転換。ただ、27400円は割り込まずに踏みとどまり、引けでは小幅ながらプラスを確保した。
東証プライムの売買代金は概算で3兆3800億円。業種別では不動産、サービス、精密機器などが上昇した一方、海運、鉄鋼、鉱業などが下落した。証券会社が投資判断を引き上げたオリエンタルランド<4661.T>が大幅上昇。反面、きのう27日まで14連騰していたアースインフィニティ<7692.T>がストップ安まで売り込まれた。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり806/値下がり973。米金利低下でグロース株に見直し買いが入り、メルカリが大幅上昇。政府が中国からの入国者の水際対策を緩和すると伝わったことから、コーセー、H2Oリテイル、ハナツアーなどインバウンド関連の一角が人気化した。証券会社の新規カバレッジが入ったソシオネクストが上場来高値を更新。通期見通しを上方修正したセントラル硝子や、固定資産譲渡に伴う特別利益の計上を発表した冨士ダイスが急騰した。
一方、日本郵船など海運株や日本製鉄など鉄鋼株が軒並み安。低PBRに着目した買いが入っていた証券株や建設株なども弱く、野村HD、鹿島、清水建設などが下落した。米金利の低下を受けてSOMPOやMS&ADなど保険株が全般軟調。証券会社の投資判断引き下げなどネガティブな材料が複数あったアルプスアルパインが大幅安となった。株主優待の廃止を発表した日本モーゲージサービスが6%を超える下落。優待休止を発表して前日場中に値がつかなかったフレンドリーが、2日連続でストップ安比例配分となった。
なお、日本郵政が保有しているゆうちょ銀行株の大量売り出しを発表したが、事前に観測が出ていたこともあり、市場の反応はゆうちょ銀行買い、日本郵政売りとなった。
日経平均はプラスで終えたものの、後場に入って失速した。大きく崩れたのが海運株や鉄鋼株。月内最終日ということが少なからず影響したようにも見えるが、前場が平穏であったのに後場になって急に売られるのは印象が悪い。こういった動きを見せられると長期志向の投資家は参戦しづらくなる。それぞれの代表格である日本郵船<9101.T>や日本製鉄<5401.T>があすどう動くかは非常に重要。月末を理由とした一時的な利食い売りであれば良い買い場が到来したわけで、あすはバリュー株に流れが向く、向かないにかかわらず買いが入って然るべき。それが見られないようだと、これらはもちろん、他の値持ちが良かった銘柄も崩れてしまう懸念がある。
ただ、日本郵船や日本製鉄は配当利回りが高い分、3月の権利落ち日には見た目の水準が切り下がることがほぼ確実な状況。きょうの下げと月替わりで資金が離散してもおかしくはない。もし、主力のバリュー株がこの先、調整色を強めてしまった場合には、これまでとは毛色の違うところに資金が向かう可能性がある。グロース株の動きが良くなるのか、インバウンド関連が持ち直すのか、新たなテーマが浮上するのか、それとも買えるものが少なくなってディフェンシブ株が優位となってしまうのか。物色面で変化が出てくるかどうかには注意を払っておきたい。
東証プライムの売買代金は概算で3兆3800億円。業種別では不動産、サービス、精密機器などが上昇した一方、海運、鉄鋼、鉱業などが下落した。証券会社が投資判断を引き上げたオリエンタルランド<4661.T>が大幅上昇。反面、きのう27日まで14連騰していたアースインフィニティ<7692.T>がストップ安まで売り込まれた。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり806/値下がり973。米金利低下でグロース株に見直し買いが入り、メルカリが大幅上昇。政府が中国からの入国者の水際対策を緩和すると伝わったことから、コーセー、H2Oリテイル、ハナツアーなどインバウンド関連の一角が人気化した。証券会社の新規カバレッジが入ったソシオネクストが上場来高値を更新。通期見通しを上方修正したセントラル硝子や、固定資産譲渡に伴う特別利益の計上を発表した冨士ダイスが急騰した。
一方、日本郵船など海運株や日本製鉄など鉄鋼株が軒並み安。低PBRに着目した買いが入っていた証券株や建設株なども弱く、野村HD、鹿島、清水建設などが下落した。米金利の低下を受けてSOMPOやMS&ADなど保険株が全般軟調。証券会社の投資判断引き下げなどネガティブな材料が複数あったアルプスアルパインが大幅安となった。株主優待の廃止を発表した日本モーゲージサービスが6%を超える下落。優待休止を発表して前日場中に値がつかなかったフレンドリーが、2日連続でストップ安比例配分となった。
なお、日本郵政が保有しているゆうちょ銀行株の大量売り出しを発表したが、事前に観測が出ていたこともあり、市場の反応はゆうちょ銀行買い、日本郵政売りとなった。
日経平均はプラスで終えたものの、後場に入って失速した。大きく崩れたのが海運株や鉄鋼株。月内最終日ということが少なからず影響したようにも見えるが、前場が平穏であったのに後場になって急に売られるのは印象が悪い。こういった動きを見せられると長期志向の投資家は参戦しづらくなる。それぞれの代表格である日本郵船<9101.T>や日本製鉄<5401.T>があすどう動くかは非常に重要。月末を理由とした一時的な利食い売りであれば良い買い場が到来したわけで、あすはバリュー株に流れが向く、向かないにかかわらず買いが入って然るべき。それが見られないようだと、これらはもちろん、他の値持ちが良かった銘柄も崩れてしまう懸念がある。
ただ、日本郵船や日本製鉄は配当利回りが高い分、3月の権利落ち日には見た目の水準が切り下がることがほぼ確実な状況。きょうの下げと月替わりで資金が離散してもおかしくはない。もし、主力のバリュー株がこの先、調整色を強めてしまった場合には、これまでとは毛色の違うところに資金が向かう可能性がある。グロース株の動きが良くなるのか、インバウンド関連が持ち直すのか、新たなテーマが浮上するのか、それとも買えるものが少なくなってディフェンシブ株が優位となってしまうのか。物色面で変化が出てくるかどうかには注意を払っておきたい。